50代におすすめの総合型転職サイト・転職エージェント
50代の転職活動における現実は厳しく、まず応募できる求人情報の絶対数を確保することが成功への第一歩です。
ここでは、男性・女性問わず幅広い求人数を保有し、年齢のデメリットをカバーしてくれる50代におすすめの総合型転職サイト・エージェントを紹介します。
それぞれの魅力や特徴を理解し、自分の目的に合ったサービスを活用しましょう。
リクルートエージェント:業界最大級の求人数で年齢の壁をカバーできる
50代向けの転職サイト選びで迷ったら、まずは転職業界No.1の求人数を誇るリクルートエージェントへの登録をおすすめします。
保有する案件が多数あるため、年齢やスキルなどの条件がシビアになりがちな50代であっても、紹介可能な求人が見つかる可能性が最も高いからです。
一般のサイトには公開されない非公開求人も多く、他の転職サイトやハローワークだけでは出会えない好条件の案件が見つかることも珍しくありません。
選択肢を最大化し、男性も女性も納得のいく活動を進めるためにも、まずはリクルートエージェントに無料登録して活動をスタートさせましょう。
リクルートエージェントの特徴
- 業界最大級の非公開求人数を保有している
- 実績豊富なアドバイザーによる交渉力が期待できる
- 充実した面接対策や書類添削サポートがある
リクルートエージェントは、非公開求人を含めると約90万件以上の求人を保有しています。また、登録者数から判断すると51歳以上の登録者数は全体の11%もあることから、50代向けの求人も保有しているとわかります。
こんな人におすすめ
- とにかく多くの求人を紹介してほしい人
- 自分のキャリアに合った選択肢を広げたい人
- 転職活動を何から始めれば良いかわからない人
実際のリクルートエージェントへの口コミは以下にまとめています。
評判・口コミ
オンラインセミナーや実際の評判を詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてみましょう。
doda:検索とエージェント支援を併用できる
dodaは自分で求人を探す転職サイトと、プロからサポートしてもらえるエージェント機能どちらも使えることが大きな強みです。
「今日は自分で検索」「明日は相談」といったように、状況に合わせて使い分けができるため、効率よく活動を進められます。
また、企業から届く面接確約オファーは書類選考なしで面接に進めるため、アピールポイントを持つ50代向けの強力な武器となります。
利便性が高く柔軟な使い方ができるため、忙しい在職中のミドル世代が転職サイトを利用するなら欠かせないサービスの1つといえます。
dodaの特徴
- 転職サイトとエージェント機能を併用可能
- 書類選考なしの「面接確約オファー」がある
- 診断ツールや年収査定など機能が豊富
スカウト機能もあるため、管理職の仕事で忙しい50代でも自分に合った求人を探しやすいです。
こんな人におすすめ
- 自分のペースで求人を探したい人
- エージェントのサポートも受けたい人
- 企業からのスカウトを受け取りたい人
dodaを実際に利用した口コミは以下にまとめています。
評判・口コミ
dodaのオンラインセミナーや評判を詳しく知りたい人は以下の記事を読んでみてください。
リクナビNEXT:自分のペースで広範な求人を検索できる
キャリアアドバイザーとの面接を経ずに、手軽に求人検索を始めたい人にはリクナビNEXTが適しています。
応募から日程の調整まですべて自分で進めるため、キャリアアドバイザーからの連絡に急かされることなく、じっくりと自分のペースで求人を吟味できるからです。
職務経歴書などの情報を登録しておくだけで企業からオファーが届くスカウト機能もあり、自分の市場価値を客観的に測るきっかけにもなります。
情報収集から始めたい50代向けの転職サイトとして、まずは登録しておきたいサービスです。
リクナビNEXTの特徴
- 圧倒的な知名度と利用者数を誇る
- グッドポイント診断で強みを分析できる
- 企業からのスカウト機能が充実している
リクナビNEXTでは、一般求人やハイクラス求人など幅広く取り扱っています。
スカウト機能で自分の市場価値を測り、そのうえで市場価値に見合った求人を探すことで、あなたの転職を成功させる確率も上がっていきますよ。
こんな人におすすめ
- 自分のペースで転職活動を進めたい人
- エージェントとのやり取りが面倒な人
- まずは50代でも申し込める求人があるか知りたい人
リクナビNEXTの口コミは以下にまとめています。
評判・口コミ
パソナキャリア:年収アップやキャリア構築のサポートに強い
これまでの豊富な経験を活かして、さらなる年収アップやキャリアアップを目指すなら、パソナキャリアを利用すべきです。
なぜなら、オリコン顧客満足度調査で常に上位を獲得しており、利用者一人ひとりに対する手厚いサポートに定評があるからです。
特に管理部門や専門職の求人に強みを持っており、即戦力が求められる男性・女性のスキルや経験が正当に評価されやすい土壌があります。
質の高いマッチングを重視し、50代向けの転職サイト活用においてキャリア構築を成功させたい人におすすめのエージェントです。
パソナキャリアの特徴
- ハイクラス・管理職向けの求人が豊富
- 親身で丁寧なキャリアカウンセリング
- 女性向けの転職支援にも力を入れている
パソナキャリアはハイクラス求人が多く、年収800万円も狙えます。選考対策も丁寧で一人ひとりに寄り添うことを大切にしていることも特徴の1つです。
そのため、面接対策を受けることで通過率が20%も向上するというデータもあるほどです。
管理職経験のある人で、自分のキャリアをさらなる高みへとステップアップしたい場合はパソナキャリアへの登録も選択肢として入れておきましょう。
こんな人におすすめ
- 年収アップやキャリアアップを目指す人
- 丁寧なサポートを受けたい人
- 管理部門や専門職での経験がある人
パソナキャリアを実際に利用した人の口コミを以下にまとめました。
評判・口コミ
50代のハイクラス・即戦力採用に強い転職サイト・エージェント
管理職経験や高度な専門スキルを持つ50代は、即戦力として企業から高い需要があります。
ここでは、キャリアを正当に評価し、年収アップや重要ポジションへの転職を強力に支援してくれるエージェントを紹介します。
JACリクルートメント:管理職や専門職の転職支援に特化している
これまでのキャリアを活かして年収600万円以上のハイクラス転職を目指すなら、JACリクルートメントは外せない50代向けの転職エージェントです。
そのため、高いマッチング精度を誇り、50代の強みを的確に企業へ提案してくれます。外資系企業や海外進出企業の求人も豊富にあるため、グローバルな舞台で活躍したい男性・女性にも最適です。
JACリクルートメントの特徴
- 管理職・専門職の転職支援に特化している
- 両面型コンサルタントによる質の高い提案がある
- 外資系企業・グローバル企業の求人に強い
JACリクルートメントの利用に門前払いされることはありませんが、実績が伴わないと紹介される求人数が非常に少なくなる傾向にあります。
そのため、50代で心機一転、新しく未経験職種に就きたいと考えている人にはおすすめしません。
違う業種にチャレンジしたい場合はリクルートエージェントなど、どの年齢にも対応している総合型の転職サイトや転職エージェントを利用しましょう。
こんな人におすすめ
- 年収600万円以上の転職を目指す人
- 管理職経験や専門的なスキルがある人
- 外資系企業への転職を考えている人
JACリクルートメントの口コミは以下にまとめています。ぜひ確認してみましょう。
評判・口コミ
JACリクルートメントの実態や評判を知りたい人は以下の記事を参考にしてみてください。
ビズリーチ:登録すると優良企業からスカウトが期待できる
ビズリーチは、登録するだけで優良企業やヘッドハンターからのオファーが届く、国内最大級のハイクラス向けスカウト型の転職サイトです。
詳細な職務経歴書を登録・公開しておけば、自分では見つけられなかった好条件のポジションや、意外な業界からのオファーがくる可能性があります。
受け身の姿勢でも選択肢が広がるため、現職が忙しく動く時間が取れない50代でも効率的に進められます。
まずは自分の市場価値を確かめるために登録してみるだけでも、十分な価値があるサービスです。
ビズリーチの特徴
- 審査を通過した優良企業やヘッドハンターが在籍
- 登録して待つだけの効率的なスカウトスタイル
- 自分の市場価値を客観的に把握できる
一般的な転職サイトでは、経営層に近いエグゼクティブな求人は非公開求人として扱われるか、数が少ないのが現状です。
しかし、ビズリーチにはハイクラス向けのスカウト型転職サイトというブランドを獲得しているため、自社の中核を担う人材を探している企業からの求人が集まってきます。
そのため、ビズリーチでは多くのハイクラス求人を常に保有しているため、高年収を希望する人にとっては最適な転職サイトです。
こんな人におすすめ
- 現在の自分の市場価値を知りたい人
- 忙しくて自分から求人を探す時間がない人
- 高年収・好待遇のスカウトを待ちたい人
ビズリーチの実際の口コミは以下にまとめています。
評判・口コミ
50代・ミドルシニア層の求人が豊富な特化型転職サイト
総合型のサイトでは年齢がネックとなり、応募すらできないケースも少なくありません。しかし、ミドルシニア層に特化したサイトであれば、その心配は無用です。
ここでは、50代を歓迎する求人が豊富なサービスを紹介します。
マイナビミドルシニア:40代から60代の求人を専門に扱っている
マイナビミドルシニアは、その名の通りミドルシニア層をターゲットにした求人のみを掲載しているため、年齢を理由に断られる心配なく活動できるのが最大の魅力です。
大手マイナビが運営しており、正社員だけでなく契約社員や嘱託社員など、多様な雇用形態の求人が集まっています。
一般的な50代向け転職サイトでは見つけにくいような定年後を見据えた無理のない働き方も探せます。
自分のライフスタイルに合わせて、現実的な選択肢を広げたい人にとって非常に使い勝手の良いサイトです。
マイナビミドルシニアの特徴
- ミドルシニア向けの求人のみを掲載している
- 正社員からパートまで雇用形態が幅広い
- 定年後の再就職先探しにも活用できる
マイナビミドルシニアでは、面接確約の求人もあります。そのため、書類選考が通らないと憤りを感じている50代でも安心して利用できます。
また、各都道府県によって求人が集められているため、非常に使い勝手が良いのも特徴です。今の会社にいづらくて転職したいけど、どの仕事をしたいのか良くわからない人にはおすすめの転職サイトといえます。
こんな人におすすめ
- 年齢を気にせず応募できる求人を探したい人
- 正社員以外の柔軟な働き方も検討している人
- 自宅近くやエリア密着の求人を見つけたい人
FROM40:年齢不問の求人が多く未経験でも応募しやすい
FROM40は、ミドルシニア層の採用に積極的な企業の求人が集結しており、学歴や経験を問わない未経験から挑戦できる案件も多い傾向です。
掲載されているのは「年齢不問」や「中高年歓迎」の求人が中心で、50代であることを強みとして受け入れてくれる土壌があります。
登録してスカウトを待つこともでき、自分を必要としてくれる企業と出会うチャンスが広がります。
年齢をハンデと感じさせない、50代向けの転職サイト探しにおいて心強いパートナーとなります。
FROM40の特徴
- 中高年歓迎・年齢不問の求人が中心
- 職歴を登録するだけのスカウト機能がある
- 未経験から始められる職種も多数掲載
掲載企業のすべてが40代や50代の年齢層を求めているため、一般的な求人サイトで起こりがちな年齢を理由とした書類選考落ちの心配がないことが魅力です。
また、職種や雇用形態も正社員からパート、専門職から未経験歓迎の仕事まで幅広く揃っており、あなたのライフスタイルにあった仕事探しができます。
こんな人におすすめ
- 経験のない新しい職種に挑戦したい人
- 自分の年齢を歓迎してくれる企業で働きたい人
- スカウトを受け取って選択肢を広げたい人
50代女性におすすめの転職サイト・転職エージェント
50代女性の転職活動では、ライフスタイルの変化やキャリア志向に合わせたサイト選びが重要です。ここでは、女性向けの転職支援に強く、多様な働き方を提案してくれるおすすめのサービスを紹介します。
リクルートエージェント:未経験や親和性の高い職種の求人を見つけやすい
未経験の仕事に挑戦したい人や、これまでの経験を活かせる職場を探している50代女性には、リクルートエージェントが最適です。
業界最大級の求人数を保有しており、事務職から専門職まで女性向けの案件も幅広く扱っているからです。
一般的な50代向け転職サイトでは見つかりにくい条件でも、ここなら豊富な選択肢の中からマッチする求人を提案してもらえます。
女性向けの転職支援実績やノウハウも蓄積されているため、年齢による不安を感じることなく自信を持って相談できます。
リクルートエージェントの特徴
- 女性向けの求人も業界最大級の規模を誇る
- 経験豊富なアドバイザーが女性の転職をサポート
- 未経験から挑戦できる職種も見つけやすい
リクルートエージェントでは50代の転職が難しいといわれている「書類選考が通らない」という壁を求人の数でカバーできます。
また、女性の転職者向けという検索条件もあるため、あなたのキャリアに親和性の高い求人や未経験でも応募可能な求人のリサーチがしやすいです。
こんな人におすすめ
- 多数の求人から自分に合う仕事を選びたい人
- 未経験の職種への転職を考えている女性
- 年齢を気にせず安心して相談したい人
パソナキャリア:女性管理職やハイクラス層の転職支援に特化している
これまでの実績を評価してもらい、さらなるキャリアアップを目指すならパソナキャリアをおすすめします。
企業における女性活躍推進に注力しており、女性管理職やリーダー候補といったハイクラスな求人に強みを持っているからです。
単なる求人紹介にとどまらず、将来を見据えたキャリアプランの提案や、きめ細かい面接対策など手厚いサポートが受けられます。
質の高いマッチングにより、50代女性が輝ける転職サイト・エージェントとして頼りになる存在です。
パソナキャリアの特徴
- 女性管理職・リーダー候補の求人に強い
- 女性のキャリア構築支援に積極的である
- 履歴書添削や面接対策が丁寧で質が高い
具体的には育児や介護に忙しい50代女性でも仕事が可能なリモートワーク求人も扱っており、50代女性の悩みや不安に寄り添いながら、あなたに適した求人を紹介してくれます。
また、パソナキャリアには女性専門採用チームとして「Women’s Career Successチーム」があり、企業の女性管理職の採用が2018年から約3倍まで増えてきています。
女性向けだけでなく、あなたのキャリアを諦めない選択肢としてパソナキャリアは良い転職エージェントの1つといえます。
こんな人におすすめ
- 今のスキルを活かして年収アップしたい女性
- 管理職やマネジメント業務に挑戦したい人
- 長期的なキャリアプランを相談したい人
FROM40:スカウト機能を活用しながらニーズに合った求人を探せる
効率的に条件の良い求人と出会いたいなら、ミドルシニア層に特化したFROM40を活用しましょう。なぜならミドルシニア層を専門としているため、年齢がネックにならずに応募できる求人が中心だからです。
スカウト機能を活用すれば、待っているだけで企業からオファーが届くため、子育てが落ち着いた忙しい女性でもスムーズに活動できます。
正社員に限らず、パートや派遣など多様な雇用形態の案件があり、スキルや経験に関わらず自分に合った働き方を見つけやすい50代向け転職サイトといえます。
FROM40の特徴
- 年齢不問・中高年歓迎の求人が豊富
- スカウト機能で企業からのオファーを待てる
- パートや派遣など雇用形態が柔軟に選べる
50代女性の現実として、育児や介護、家事までこなしながら学費を稼がなくてはいけません。
あなたの家庭に合った雇用形態や収入面などをしっかりと条件として提示することで、最適な求人を紹介してくれる可能性が高まります。
こんな人におすすめ
- 年齢を理由に断られるストレスを減らしたい人
- 自分のペースで無理なく働きたい女性
- スカウトを受け取って選択肢を広げたい人
働く女性におすすめの転職エージェントを知りたい人は「ワーママ向けおすすめ転職エージェント!正社員で時短勤務ができる会社を探せる」の記事を読んでみましょう。
50代が転職サイト・転職エージェントを選ぶときのポイント
50代の転職活動は20代・30代と同じ方法では通用しません。限られた求人の中から自分に合う企業を見つけるためには、サービスの選び方が非常に重要になります。
ここでは、失敗しないための選び方のポイントを3つ解説します。
50代の採用実績が豊富なサービスを選ぶ
まず何よりも、50代向けの転職支援実績が豊富なサービスを優先的に選ぶことが大切です。
若手層をターゲットとした一般的なサービスでは、年齢だけで対象外とみなされ、求人が紹介されないケースが多いためです。
せっかく登録しても、50代向けの案件が少ないサイトでは「紹介できる求人がありません」と断られてしまい、時間の無駄になってしまいます。
確実にチャンスをつかむためにも、ミドルシニア層の支援に力を入れている転職サイトや全年齢層に対応した転職エージェントを利用しましょう。
例えば、リクルートエージェントやdodaのような求人数が多く全年齢層にも適している転職エージェントであれば、紹介できる求人がない事態を避けられます。
初めに登録するサービスといっても過言ではないので、一度検討してみましょう。
転職エージェントを選ぶときのポイントは次の記事でも詳しく解説しています。
キャリアに応じた特化型と総合型を併用する
転職活動の成功率を高めるためには、求人数の多い「総合型」と専門性の高い「特化型」の複数サイトを登録して併用するのが賢明です。
総合型で可能性を広げつつ、特化型であなたのキャリアにマッチした深い情報を得ることで、優良求人の取りこぼしを防げるというメリットがあるからです。
例えば、大手で幅広く網を張りつつ、ハイクラス向け求人の一本釣りを狙うようなイメージを持つと良いです。
また、あなたに福祉系やエンジニア系などの専門領域がある場合は、そちらに特化した転職エージェントを使うことで50代でも十分に転職を成功させられます。
特徴の異なる複数の50代向け転職サイトを組み合わせることで、自分に合った企業に出会える確率がグッと上がります。
スカウト機能でオファーを待つ
自分から探すだけでなく、スカウト機能があるサイトに登録して企業からのオファーを待つのも有効な戦略です。
スカウト経由であれば、自分では見つけられなかった非公開求人に出会えたり、自分の市場価値を客観的に知る良い機会にもなったりするためです。
忙しい現職の合間でも、職務経歴書を登録しておくだけで思いがけないチャンスが舞い込む可能性があります。
攻めだけでなく、待ちの姿勢もとれるビズリーチのようなスカウト型転職サイトを活用し、選択肢を最大化しましょう。
50代の転職市場における現実と企業が求めるニーズ
厚生労働省の調査によると、年齢が高くなるにつれて入職率は低下し、50代の転職市場は依然として厳しいのが現実です。
以下の画像からもわかるように50代は入職率が低下しています。60代では再雇用のために入職率が若干上がっている傾向です。
しかし、採用ニーズがゼロというわけではありません。企業が何を求めているのかを正確に把握することが、狭き門を突破する鍵となります。
企業が50代という年齢層に求めているものがわかれば、あなたのアピールポイントとして十分なプッシュができます。
即戦力としての専門スキルやマネジメント能力が求められる
企業が50代に求めているのは、教育コストをかけずに直ちに成果を出せる即戦力としてのスキルです。
若手世代とは異なり、今後の成長に期待するポテンシャルでの採用はほとんど見込めないからです。50代向け転職サイトで見つかる求人の多くも、具体的な業務経験や高い専門性を必須条件としている傾向が強いです。
単に実務ができるだけでなく、チームをまとめるプレイングマネージャーとしての統率力や、若手社員の指導役としての役割も強く期待されています。
これまでの経験を、企業の利益にどう直結させられるかをアピールできるか非常に大切です。
そのためには、リクルートエージェントのようなどの業界にも詳しい転職エージェントが役立ちます。業界に詳しい転職エージェントはその業界に足りない人材を把握しているため、あなたのどのスキルや実績が企業にとって総戦力となり得るのかアドバイスしてくれます。
特にハイクラス向けになりますが、JACリクルートメントのような企業と求職者のどちらも担当する転職エージェントなら、企業の求める人材と求職者のスキルにおけるミスマッチが少ないため、選考通過率を上げられます。
新しい環境に適応できる柔軟性と謙虚さが重視される
スキル以上に重要視されるのが、新しい組織や文化にスムーズに馴染める柔軟性と謙虚な姿勢です。
豊富な経験があるからこそ、過去の成功体験やプライドが邪魔をして、周囲から「扱いづらい」と判断されてしまうケースが後を絶ちません。
50代向け転職サイトを利用している企業も、面接では年下の上司や同僚とも円滑にコミュニケーションが取れるかを厳しくチェックする可能性があります。
例えば、一次面接の際にグループ面接を実施する企業の場合は、自分の姿勢が確認されていると意識して、周囲との円滑なやり取りを心がけてみましょう。
「前の会社ではこうだった」というこだわりを捨て、新しい環境のルールや人間関係を素直に受け入れる姿勢を見せることが採用への近道です。
50代の平均的な転職活動期間は3ヶ月から半年程度かかる
20代や30代に比べて、50代の転職活動は長期化する傾向にあり、平均して3ヶ月から半年程度はかかると覚悟しておきましょう。
50代の転職活動では希望条件に合致する求人自体が少ないうえに、書類選考や面接の通過率も若年層より厳しくなるためです。転職サイトに登録し求人に応募しても、すぐには内定が出ないこともリアルな実情です。
結果が出ない期間が続いても焦って希望しない企業に妥協してしまわないよう、あらかじめ半年分の生活費を確保するなど、資金計画やスケジュールに十分な余裕を持って取り組むことが重要です。
50代が転職エージェントに断られる主な理由
50代が転職サイトやエージェントに登録しても、「紹介できる求人がない」とサポートを断られてしまうケースは少なくありません。そこには、年齢だけでなく求職者側の意識や経歴が影響している場合があります。
ここでは、転職エージェントから断られてしまう主な3つの理由について解説します。
希望条件と市場価値にズレがある
50代向け転職サイトやエージェントを利用しても断られる最大の要因は、希望条件と市場価値に大きなズレがあることです。
現在の年収や役職をそのまま維持しようと高望みしすぎると、紹介できる求人が現実的に存在しないと判断されてしまいます。
例えば、実務経験が不足しているのに過去の肩書きだけで管理職待遇を求めたり、業界の市場的に高い給与が見込めないのに高収入を求めたりなどが挙げられます。
まずは自分のスキルや希望する業界での市場価値を客観的に把握し、譲れる条件と譲れない条件の優先順位を整理することが、適切なサポートを受けるための第一歩です。
紹介できる求人案件が時期的に不足している
あなたの経歴に問題がなくても、タイミングによっては紹介できる案件がなく断られることがあります。
そもそも50代向け転職サイトで扱われるような管理職などの求人自体が少なく、欠員補充などでスポット的に発生するケースが多いからです。
そのため、その時点で求人がないからといって、あなたのキャリアが終わってしまうわけではありません。
一度断られたとしても時期を変えて再度問い合わせてみたり、複数のサービスを併用して出会える求人の数を増やしたりすることで、チャンスが巡ってくることもあります。
諦めずに定期的に求人を確認したり、転職サイトの選考対策を参考にしたりしながら活動の準備を怠らないようにしましょう。
転職回数が多く定着性が低いと判断される
過去に短期間での離職を繰り返している場合も、転職エージェントから敬遠される原因の1つです。
企業側はコストをかけて採用しても、またすぐに辞めてしまうのではないかという不安がうまれてしまいます。
また、50代向け転職サイトや転職エージェントには、企業に対して長く活躍できる人材を紹介しなければ自社の利益につなげられないことから、優先的に採用される確率が高い人材を企業にプッシュしています。
もし転職回数が多いのであれば、それぞれの退職理由にやむを得ない事情や前向きな目的があったことを職務経歴書などで明確に説明し、定着性への不安を払拭する努力が必要です。
転職エージェントに断られた場合の具体的な対処法
求人紹介を断られても落ち込む必要はありません。紹介を断られるのには必ず理由があり、アプローチを変えるだけで状況が好転することも多いです。
ここでは、紹介を受けられる可能性を高めるための具体的な3つのアクションを紹介します。
希望する職種や年収の条件を緩和して再打診する
50代向け転職サイトや転職エージェントから良い返事がもらえない場合、希望条件を少し広げて再打診してみましょう。
こだわりを捨てることで、これまで検索対象外になっていた優良企業や、意外な好条件の求人が見つかる可能性がうまれるからです。
すべての希望を叶えるのは難しいですが、絶対に譲れない条件と妥協できる条件を整理して伝えられると、条件の幅を広げたキャリアアドバイザーから求人を紹介してくれるきっかけとなり得ます。
以下は譲れない条件と妥協できる条件の一例です。実際に考える場合は、譲れない条件から考え直し「少しだけなら土曜日勤務しても良いかも」などと妥協点を広げていくとスムーズに絞り込めます。
条件の具体例は次の通りです。
| 譲れない条件 | 妥協できる条件 |
|---|---|
| 現在の居住地から通える | 会社の知名度や規模 |
| 年収500万円以上 | 完全週休2日制 |
| 経験を活かせる職種 | 管理職のポジション |
職務経歴書を見直して自身の強みを明確にアピールする
求人紹介を断られる原因は、あなたの経歴そのものではなく職務経歴書の書き方の可能性もあります。
あなたの強みや実績が正しく伝わっていないために、紹介できる案件がないと判断されている可能性があるからです。
50代向け転職サイトに掲載している企業や転職エージェントにあなたの価値を感じてもらうには、具体的な数値や達成したプロジェクトの実績を盛り込み、即戦力であることを明確に示す必要があります。
書類の完成度を高めて再提出することで、転職エージェントの反応が変わり、求人紹介につながるケースも珍しくありません。
もし、職務経歴書の書き方が難しいと感じる人は、リクルートエージェントやdodaのような大手転職エージェントを利用することで、あなたの職務経歴書をブラッシュアップするためのアドバイスを提供してもらえます。
転職エージェントの上手な活用方法は次の記事で解説しています。
複数のエージェントを利用して出会いの数を増やす
1社に断られたからといって諦めず、別のエージェントに登録して出会いの数を増やしましょう。
転職エージェントによって保有している求人や得意な業界は異なり、A社にはなくてもB社にはあなたに合う独占求人の案件があるかもしれないからです。
もし総合型の50代向け転職サイトで良い結果が出なかった場合は、ミドルシニア層に特化したエージェントを試してみるのも有効な手段です。
複数のサービスを併用することで選択肢を広げ、自分を必要としてくれる企業に出会える確率を最大化させましょう。
転職エージェントの複数登録のメリット・デメリットは次の記事で詳しく解説しています。
50代が未経験職種への転職を成功させるための戦略
50代での未経験職種への挑戦は決して不可能ではありませんが、戦略なしに飛び込むのは危険です。
ここでは、今までのキャリアを無駄にせず採用確率を確実に高めるために有効な2つのアプローチを解説します。
これまでの経験と親和性の高い職種を狙う
50代が未経験職種を目指すなら完全な異業種ではなく、これまでのスキルが活かせる「軸ずらし転職」を狙うのが鉄則です。
まったくゼロからでの挑戦は、年収の大幅ダウンや書類選考落ちのリスクが非常に高いといえます。
50代向けの転職サイトで求人を探す際も、例えば、営業経験がある場合にはヒアリング能力や提案力を活かせる以下のような職種が候補に挙がります。
営業経験と親和性の高い職種例
- 営業事務:営業のサポート役として現場の気持ちがわかる強みがある
- カスタマーサポート:顧客対応力を活かしてクレーム処理や提案ができる
- 購買・調達:交渉力を活かしてコスト削減に貢献できる
- コールセンターSV:若手の指導や数値管理に経験が活きる
過去の経験を新しい環境でどう応用できるかをアピールすれば、未経験でも即戦力として評価されやすくなりますよ。
人手不足の業界や職種を視野に入れる
こだわりを捨てて、介護・警備・建設・運送など慢性的に人手が不足している業界を視野に入れるのも賢い戦略です。
これらの業界は若手だけでは人員を確保できないため、労働意欲のある50代の未経験者を歓迎する傾向が非常に強いからです。
実際に50代向け転職サイトでも、これらの職種は未経験可の求人が多数掲載されています。研修制度が整っている企業も多く、ゼロから専門スキルを身につけられる可能性も高いです。
人手不足から狙い目の職種例
- 介護職(介護職員、ヘルパーなど)
- 保安・警備職(施設警備、交通誘導など)
- 建設・建築(施工管理、電気工事士など)
- 運輸・配送(タクシードライバー、トラック運転手など)
その職種が人手不足となっている理由を考えることが自己PRにつながります。
例えば、警備員だと深夜の仕事であることや責任が伴うというイメージに焦点を当てると、今の仕事も管理職だから責任感は強い、子どもが自立しているから深夜の仕事も可能などアピールポイントを見つけられます。
転職サイトとハローワークを併用するメリット
Web上のサービスだけでなく、公的機関であるハローワークを併用することで、転職活動の幅を広げられます。ここでは、ネット検索だけでは得られない具体的なメリットについて解説します。
転職サイトには掲載されない地元の中小企業に出会える
ハローワークの強みは、一般的な50代向けの転職サイトでは検索ヒットしない地域に根差した中小企業の求人に出会える点です。
企業側は無料で求人を掲載できるため、採用に多額の広告費をかけられない隠れた優良企業が多く利用しています。
特に、自宅から無理なく通える範囲で働きたい人や、転勤のない職場を探している人にとっては、Web上にはない選択肢を見つける絶好の場です。
総合型の転職サイトを利用しつつ、ハローワークに足を運ぶことで、取りこぼしのない求人探しが可能になります。
ハローワークを利用する流れは次の記事を読んで参考にしてみてください。
職業訓練を活用して新たなスキルを習得できる
ハローワークを利用すれば、再就職に必要なスキルを身につける「ハロートレーニング(公的職業訓練)」を受講できます。
転職サイトを見て応募条件に満たないと感じても、失業給付などを受けながら原則無料でパソコンスキルや介護などの資格取得を目指せる制度があるからです。
ハロートレーニングには原則年齢制限はありません。50代でも安心して学び直しが可能です。
武器を持たないまま厳しい選考に挑むよりも、ハローワークの訓練を受けて基礎能力を証明できるほうが採用担当者に安心感を与えられます。
学び直しを通じて自信をつけ、再就職への道を確実に切り開きましょう。
50代の転職活動に関してよくある質問
50代の転職活動には、年齢特有の悩みや不安がつきものです。
ここでは、多くの人が抱える疑問についてお答えします。あなたの疑問を解消し、正しい知識を持って転職活動を進めていきましょう。
50代の転職に強いサイトはどこですか?
まず登録すべきなのは、圧倒的な求人数を誇るリクルートエージェントやdodaなどの総合型転職エージェントです。
50代の転職活動では、何よりも応募できる選択肢を確保することが最優先といえます。50代向けの転職サイト機能やエージェント機能を基盤に探していきましょう。
転職してはいけない時期はいつですか?
基本的に避けるべき時期はありませんが、退職金やボーナスの支給算定期間は考慮する必要があります。
なぜなら、退職を申し出るタイミングが数日ずれるだけで、受け取れる金額に数十万円単位の差がうまれる可能性があるからです。
また、現職の繁忙期に退職が重なると周囲に多大な迷惑がかかり、円満退社が難しくなる恐れがあります。50代向けの転職サイトで良い求人が見つかっても、立つ鳥跡を濁さずに周囲への配慮と自分の利益バランスを考えてから日程を調整しましょう。
50代に人気の職種はありますか?
事務職やサービス業などが人気を集めています。年齢を重ねても体力的な負担が少なく、定年後も長く働き続けられる環境を希望する人が多いためです。
ただし、特に事務職は若手からの人気も高く、有効求人倍率が低いため非常に狭き門となります。
50代向け転職サイトで探す際は、人気職種だけに固執せず、自分のスキルが活きるニッチな分野も視野に入れる柔軟性も大切です。
50代でも転職できますか?
決して簡単な道のりではありませんが、諦めずに正しい方法で取り組めば十分に可能です。
少子高齢化による人手不足の影響や、即戦力となる経験豊富なミドル層を求める企業が増加傾向にあります。
しかし、20代や30代と同じ感覚で50代が転職サイトを利用しても、書類選考すら通過しない現実に直面しやすいです。
あなたの市場価値を正しく理解し、強みを言語化する自己PRなどの入念な準備と戦略があれば、道は必ず開けます。
50代で転職するには何ヶ月くらいかかりますか?
一般的に、活動開始から内定獲得までは平均して3ヶ月から半年程度かかると考えておきましょう。
50代は若手層と比較して書類選考の通過率が低く、面接日程の調整や条件交渉にも時間がかかる傾向にあります。
場合によっては1年以上かかる長期戦になるケースも覚悟しておきましょう。
転職サイトに登録してもすぐに結果が出るとは限らないため、焦って不本意な妥協をしないよう、資金と心に余裕を持ってじっくり取り組む姿勢が大切です。
50代向け転職サイトをフル活用して納得のいく内定を勝ち取ろう
50代での転職は決して不可能ではありません。適切な戦略を立て自分に合ったサービスを選べば、人生を豊かにする理想の職場は見つかります。
少子高齢化による人手不足が進む今、即戦力となる経験豊富なミドル層を求める企業は確実に存在するためです。
大切なのは、自身の市場価値を客観的に把握し、目的に合った50代向けの転職サイトや転職エージェントを味方につけることで、求人の母数を増やしていくことです。
一人で悩まずプロの力を借りながら、粘り強く活動を続けてください。まずは今回紹介した大手の総合型転職エージェントや転職サイトを網羅的に登録してみて、どんな求人があり、自分にどんな市場価値があるのかを把握してみてください。
また管理職向けに特化した転職エージェントやスカウト機能が充実している転職サイトを利用することで、50代という責任のある仕事をしながらでも、あなたの求めている企業を探しやすくなりますよ。
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おすすめ転職エージェントを3つに絞りたい人は次の記事が参考になりますよ。
リクルートエージェントのキャリアアドバイザーは、50代へのサポート経験も豊富です。
登録する際は、自分の現状や不安などをしっかりと伝えることで、あなたに最適な求人を探してくれます。