非公開求人が「怪しい」「やめとけ」って本当?公開求人との違いを解説
非公開求人とは転職サイトや企業HPなどに一般公開されていない求人情報のことです。
応募者が殺到するのを防いだり、社内の人事戦略を知られないようにしたりといった理由から、企業があえて求人を非公開にしているケースが多くあります。
特に人気企業のポジションや重要なポストほど、非公開で募集されることも少なくありません。

非公開求人と公開求人の違い
公開求人と非公開求人は情報公開範囲や応募方法に大きな違いがあります。
非公開求人は企業が採用戦略や人事情報を外部に知られないようにするため、応募者を絞るために転職エージェント経由でのみ案内される求人です。
対して公開求人は転職サイトや企業HPで誰でも見られるため応募しやすい反面、競争率が高くなりやすいという特徴があります。
以下の表で、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較してみましょう。
非公開求人 | 公開求人 | |
---|---|---|
情報公開 | 転職エージェント登録者にのみ案内 | 転職エージェントでの案内 転職サイト・企業HPで誰でも閲覧可能 |
アクセス方法 | 転職エージェントからの紹介 | 転職サイトで検索 転職エージェントからの紹介 |
応募 | 転職エージェント経由で応募 | 自分で応募 転職エージェント経由で応募 |
応募条件 | ハイクラス・管理職など条件が明確、スキルマッチ重視 | 幅広い求人が多く、未経験歓迎も多い |
競争率 | 公開されないため応募者が限られ、競争率は比較的低い | 誰でも応募可能なため競争率が高くなりやすい |
メリット | 希少な求人に出会える 条件交渉しやすい キャリアアップにつながる |
自分で求人を比較しやすい 応募の自由度が高い |
デメリット | 情報が事前に見えにくい 紹介が来ないと応募できない |
競争率が高い 条件交渉は自分で対応することも |
非公開求人は情報が見えにくい反面、企業が本気で採用したい重要ポジションや条件の良い求人が多い傾向にあります。

公開求人だけを探しているとチャンスが限られてしまうので、転職エージェントを活用して非公開求人もチェックするのがおすすめです。
特にキャリアアップや年収アップを狙う人は、非公開求人を積極的に紹介してもらうことが大切ですよ。
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非公開求人が転職サイトに載らない理由
非公開求人は企業があえて求人情報を一般公開しない合理的な理由があります。
単に「情報を隠している」わけではなく、採用コストの削減や適切な人材への効率的なアプローチ、社外に知られたくない事情への配慮などの理由に基づくのが一般的です。
ここでは、非公開求人として募集される主な理由を3つに分けて解説します。
採用コストを抑えるため
求人を転職サイトに掲載すると掲載費用や広告費がかかるうえ、応募者の対応にも手間がかかります。
特に人気企業や条件の良い求人では応募が殺到し、選考に多大なコストがかかることも少なくありません。

非公開求人として転職エージェントを通じて必要な人材だけを紹介してもらう形にすることで、企業は効率的かつ低コストで採用活動ができるのです。
ピンポイントでマッチした人材だけにアプローチしたいから
非公開求人は求めるスキルや経験が明確な場合に多く利用されます。
たとえば「特定の資格・スキルを持つ人」「同業界でのマネジメント経験者」など、条件を満たす人だけに紹介することでミスマッチを減らし、採用の成功率を高められます。

転職エージェントが事前にスクリーニングしてから紹介することになるので、企業も応募者も効率的にマッチングできるのです。
社外に知られたくない事情(新規プロジェクト・欠員補充など)があるから
企業によっては経営戦略や新規事業の立ち上げ、重要ポジションの欠員補充などは、社外に知られたくない内部情報です。
公開求人にすると競合他社に情報が漏れるリスクがあるため、非公開にすることで機密を守れるように配慮しています。

また、社内に知られたくないケース(退職予定者がいる、組織改編予定など)でも非公開求人として扱われることもあります。
非公開求人のメリット・デメリット
非公開求人にはキャリアアップにつながる求人や好条件の求人に出会えるチャンスがある一方で、情報が少なく応募の自由度が低いといった注意点もあります。
ここでは、非公開求人を利用する際のメリットとデメリットを整理しました。
メリット
非公開求人のメリット
- 希少な求人に出会える(大手企業、ハイクラス・管理職求人など)
- 条件交渉がしやすい(給与・勤務時間・在宅勤務など柔軟な相談が可能)
- キャリアアップにつながるチャンスがある
- 競争率が低めで選考に通過しやすい
- 子育て中やリモート希望など、個別条件に合った求人が見つかりやすい
非公開求人は、公開求人では出会えない希少なポジションに出会える可能性があるのが最大の魅力です。

転職エージェントを通じて条件交渉やマッチングがおこなわれるため、希望条件に合った求人を効率的に紹介してもらえます。
キャリアアップや年収アップを目指す人にとって、活用する価値は高いといえます。
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デメリット
非公開求人のデメリット
- 情報が限定されているため、求人内容を事前に把握しにくい
- 紹介されないと応募できない(エージェント登録が必須)
- 求人によっては条件や待遇が交渉できない場合もある
- 求人数自体が少ないため選択肢が限られる
- 自分で応募先を選びたい場合は自由度が低い
非公開求人は情報量が限られているため、求人内容を事前に比較しにくいのが注意点です。

また、転職エージェントからの紹介がなければ応募できないため、受け身になりがちな人には不向きな場合もあります。
自分で多くの求人を比較したい人は、公開求人と併用してバランスを取ると安心ですよ。
非公開求人が向いている人・向かない人の特徴
非公開求人は企業が本気で採用したい重要ポジションや条件の良い求人が多い分、活用方法によって向き不向きがあります。
自分の転職スタイルや求める条件に合っているかを確認してから利用すると、より効率的に転職活動を進められます。
非公開求人が向いている人
- ハイクラスや管理職などキャリアアップを目指す人
- 条件交渉(給与・勤務時間・在宅など)をしたい人
- 希少な求人や優良求人を探している人
- 転職エージェントを活用して相談しながら応募したい人
キャリアアップを目指している人や、より良い条件で働きたい人には非公開求人が向いています。
転職エージェントを通じて求人紹介・条件交渉がおこなわれるので、自分では探しにくい優良求人や希少なポジションにも出会いやすく、効率的にマッチする可能性が高まります。
一方で、求人を自分のペースで探したい人やスピード重視で転職したい人には不向きな場合があります。
非公開求人が向いていない人
- 自分で求人を自由に探したい人
- 急いで応募・転職したい人(非公開求人は紹介まで時間がかかる場合がある)
- 転職エージェントを通さずに直接応募したい人
- 条件や待遇の交渉をあまり考えず、標準的な求人で十分な人

非公開求人は紹介されるまで待つ必要があり、応募先の選択肢も転職エージェント次第です。
自由度を求める人は公開求人と組み合わせるのがおすすめですよ。
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自分の希望に合う非公開求人の探し方
非公開求人は、ただ待っているだけでは紹介されにくいことがあります。
希望条件に合った非公開求人を紹介してもらうには複数の転職エージェントに登録して比較したり、自分の経験をしっかり整理して伝えたりするなど、積極的な行動が重要です。
ここでは、希望に近い非公開求人を見つけるための3つのポイントを紹介します。
複数の転職エージェントに登録して比較する
非公開求人は各エージェントが独自に企業から依頼を受けて管理しているため、1社だけに登録すると紹介される求人が偏る可能性があります。
2〜3社に登録しておくと紹介される非公開求人の幅が広がり、より希望条件に合った案件を見つけやすくなりますよ。
さらに、担当者によって得意分野や提案スタイルが異なるため、複数の意見を比較できるのも大きなメリットです。

登録直後に求人を見比べるだけでなく並行してやりとりを続けることで、自分に合う担当者や転職エージェントを見極めやすくなりますよ。
自分の経験・スキルを整理してアピールポイントを明確にする
非公開求人は企業が「この条件に合う人を紹介してほしい」と依頼しているため、求職者のスキルや経験の情報が具体的であるほどマッチ度の高い求人を紹介してもらいやすくなります。
職務経歴書には過去のプロジェクト内容や達成した成果、具体的な数値をできるだけ明記しましょう。
また、キャリアアドバイザーとの面談でも自分の得意分野や転職理由、今後のキャリアビジョンをはっきり伝えることが大切です。

アピールポイントを明確にしておくと、キャリアアドバイザーが「この方にはこの求人が合いそう」と判断しやすくなります。
より精度の高いマッチングが期待できますよ。
キャリアアドバイザーと定期的に相談・面談をおこなう
非公開求人はタイミングによって募集が開始・終了するため、登録後に放置すると良い求人を逃してしまうことがあります。
数週間〜1ヶ月に一度は担当のキャリアアドバイザーとコンタクトを取り、希望条件や転職時期、勤務地の希望などを共有しましょう。
特に条件を変更したい場合や、状況に変化があったときは早めに共有するのがおすすめです。

担当者とのコミュニケーションを密にすることで、最新の非公開求人を優先的に案内してもらえたり、選考対策や条件交渉のサポートを受けやすくなったりと、メリットは多くあります。
転職活動のパートナーとして積極的に活用しましょう。
主要転職エージェントの非公開求人数を比較
各転職エージェント・転職サイトがどのくらい非公開求人を保有しているのか比較してみましょう。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは国内最大級の求人数と情報量を誇り、転職者の8割が利用する定番の総合型転職エージェントです。
非公開求人が圧倒的に多く、幅広い業種・職種を網羅しているため、より多くの求人に出会うためにもまず登録しておきたい1社といえます。
以下にリクルートエージェントが保有している公開求人数、非公開求人数を記載しておきます。
公開求人数 | 612,100件 |
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非公開求人数 | 305,520件 |
2025年9月時点の求人情報 |
また、リクルートエージェントは担当キャリアアドバイザーの提案力も高く、スピーディーに求人を紹介してもらえる点も利用者満足度の高さにつながっています。
doda
dodaは求人数が豊富であり、特に都市部の求人に強みを持っています。
一定絞り込んだ上で求人を紹介してもらえるので、初めて転職する人や自分に合う仕事が分からない人におすすめです。
掲載求人数も非常に多く、幅広い業界や職種の情報を網羅できる点が魅力です
以下にdodaが保有している公開求人数(非公開求人を含む)を記載しておきます。
公開求人数 | 279,020件(非公開求人を含む) |
---|---|
非公開求人数 | - |
2025年9月時点の求人情報 |
dodaなら自分で求人を検索して応募するのはもちろん、キャリアアドバイザーからの求人提案も受けられるため、効率的に転職活動を進められます。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは20代〜30代前半の若手や第二新卒層のサポートに強い転職エージェントです。
大手だけでなく中小企業や成長企業の求人も多く、転職初心者にも寄り添った丁寧なサポートを強みとしています。
以下にマイナビエージェントが保有している公開求人数(非公開求人を含む)を記載しておきます。
公開求人数 | 求人多数(非公開求人を含む) |
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非公開求人数 | - |
2025年9月時点の求人情報 |
中でも、マイナビエージェントは職務経歴書の添削や面接対策が非常に手厚いため、転職活動が初めての人でも安心して選考に臨めますよ。
ビズリーチ
ビズリーチはエグゼクティブ向けの転職サイトであり、年収1,000万円以上や経営幹部クラスの求人を多く保有している転職サービスです。
ハイクラス向けの求人が多いだけではなく海外転職にも強く、ヘッドハンターの高品質なサポートも期待できます。利用者の8割以上がスカウトメールでの転職となっています。
以下にビズリーチが保有している公開求人数(非公開求人を含む)を記載しておきます。
公開求人数 | 382,940件(非公開求人を含む) |
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非公開求人数 | - |
2025年9月時点の求人情報 |
ビズリーチには、他の転職エージェントや転職サイトには掲載されていない役職・ポジション・待遇などの独占求人(非公開求人)も多く集まっていますよ。
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非公開求人は「怪しい求人」ではなく、むしろ企業が本気で採用したい人材を探すための手段と考えると安心です。
非公開求人に出会うには、転職エージェントなどを通じて紹介してもらうのが一般的です。