看護師から民間企業への転職は可能!
ただ、年代や転職する業界・職種によって難易度が大きく変わってきます。
例えば、20代のうちであればその職種の経験がなくても、将来的なポテンシャルが重視されるため、看護師から他の業種への転職もしやすいです。しかし、30代を超えると即戦力採用になるため、その業種の経験がないと転職が難しくなってしまいます。
年代別で転職の難易度を次の表にまとめたので参考にしてください。
年齢 | 転職難易度 | 評価基準と求められるスキル |
---|---|---|
23歳 | △ | 社会人1年目の転職であり定着性に課題があるとみられ難易度は高い |
24歳〜27歳 | ◎ | 第二新卒としての社会人経験とポテンシャル採用により未経験でも転職しやすい |
28歳〜29歳 | ⚪︎ | 経験やスキルを求められるが、なくてもポータブルスキルで採用されやすい |
30歳〜33歳 | △ | 業界での経験やスキルが不可欠で、マネジメント経験があると有利である一方、未経験だとかなり厳しい |
34歳〜36歳 | △ | 業界での経験やスキルが不可欠であり、未経験だとかなり厳しい |
37歳以上 | × | 業界の高い専門スキルとマネジメント実績がないとほぼ不可能 |
また、看護師は専門的な仕事なため、看護師としての経験が一般企業では活かせなさそうと考える人も多いです。
ただ、患者さんとのコミュニケーションや臨機応変に対応する力など一般企業でも活かせるスキルは身についています。そこを言語化してアピールすることが、看護師から一般企業へ転職する際の鍵になります。
看護師が民間企業に転職する際の選択肢
ここからは、看護師が一般企業へ転職する際の選択肢について詳しく解説していきます。
看護師資格を活かして民間企業で働く
まず考えるべきなのが、看護師資格を活かして民間企業で働くという選択肢です。
看護師は医療機関以外でも需要があるため、一般企業でも看護師としての経験やスキルを活かす仕事はあります。例えば、大手企業では健康管理やメンタルヘルスのサポートを手厚くおこなっているため、産業看護師や産業保健師を配置している場合が多いです。
そのため、「看護師としての仕事は好きだけど夜勤が辛い…」という人などは一般企業で看護師として働くという選択肢もあります。
一般企業の産業看護師などは夜勤もない場合が多いため、ワークライフバランスもとりやすいです。
一般企業で看護師資格を活かして働ける具体的な仕事については、後ほど詳しく紹介していきます。
看護師以外の職種で働く
看護師から、看護師以外の職種で民間企業に転職するという選択肢もあります。
看護師の経験を活かした仕事ではなくても、未経験でも挑戦することはできます。看護師として働いている人は、高い責任感やコミュニケーション能力をもっている場合が多いです。これらの特性やスキルは、どのような企業でも重宝されるため転職活動での武器となります。
今までの経験が直接的に使えないからこそ最初は慣れないことが多いかと思いますが、看護師以上に自分に向いてる仕事に出会えることもあります。後ほど詳しく解説しますが、例えば営業職や事務職などは未経験でも挑戦しやすいです。
看護師の仕事内容があっていないという人や、人命に関わる仕事で常にプレッシャーを感じているという人は看護師以外の職種で働くのが良いでしょう。
民間企業で看護師資格・経験を活かせる仕事
せっかくなら看護師の資格や経験を活かせる仕事に転職したいと考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、看護師の資格や経験を活かして働ける民間企業の仕事を紹介します。これらを参考に、あなたに向いてる仕事をみつけてください。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)
フィールドナースはクリニカルスペシャリストともよばれ、医療機器会社や製薬会社で、自社製品の営業サポートや納品後のアフターフォローをおこなうのが主な仕事です。
この職種は、看護師資格を求められる場合が多いため、今の資格を最大限に活用して転職活動をおこなえます。また、現場で人と接する機会も多く、コミュニケーション能力や提案力も求められます。
そのため、看護師の資格を活かしつつ、さまざまな現場で人と接しながら新しい技術を身につけたい人に向いてる職種といえます。
また、夜勤がなく基本的には土日休みの企業も多いため、ワークライフバランスを重視した働き方も可能です。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)の主な仕事内容は次の通りです。
フィールドナースの主な仕事内容
- 自社製品の特徴やメリット、強みなどを医師に伝える
- 自社製品の使い方のデモンストレーションの実施
- 医療関係者向けの展示会やイベントの開催、運営
- 自社製品の導入後のアフターフォローやトラブル対応
産業看護師・産業保健師・カウンセラー
産業看護師・産業保健師・カウンセラーは、企業内で従業員の健康管理やメンタルヘルスケアをする職種です。
これらの職種は、従業員の突発的な体調不良やメンタル不調が起こった場合に対応できるように、社内に常駐し対応します。従業員の健康やメンタルヘルスを守ることで企業に貢献できるので、やりがいのある仕事といえます。
基本的には社内の人とのコミュニケーションのみになるので、不特定多数との関わりが苦手な人にはおすすめの職種です。また、医療現場のような緊張感が苦手な人にもおすすめです。
産業看護師・産業保健師・カウンセラーの主な仕事内容は次の通りです。
産業看護師・産業保健師・カウンセラーの主な仕事内容
- 従業員の突発的な体調不良の対応・処置
- メンタル不調の従業員のカウンセリングサポート
- 健康診断の実施やフォローアップ
- 職場内の健康管理プログラムの企画・推進
医療系コールセンターのオペレーター
医療系コールセンターのオペレーターは、医療関連企業や保険会社などで、購入者や利用者からの相談に電話対応する職種です。
看護師の経験や知識を活かして、的確なアドバイスや安心感を相談者に与えられるため、即戦力として活躍することができます。また、現場での医療行為ではなくデスクワークが中心となるため、体力的にも精神的にも看護師よりも負担が少ないのも特徴です。
そのため、医療現場の実務から少し離れて働きたい人や、電話でのコミュニケーションが得意な人などが向いてる職種といえます。
医療系コールセンターのオペレーターの主な仕事内容は次の通りです。
医療系コールセンターのオペレーターの主な仕事内容
- 医療や健康に関する相談への対応
- 自社製品やサービスの利用方法についての説明
- 必要に応じて医療機関への案内
- クレーム対応やサービス改善のためのフィードバックの収集
治験コーディネーター(CRC)
治験コーディネーター(CRC:Clinical Research Coordinator)は、新薬や新規開発された医療機器の治験をスムーズにおこなうための調整役が主な仕事です。
治験コーディネーター(CRC)は、依頼元の製薬会社と治験をおこなう医療機関、被験者の三者の間に入り、スムーズに治験がおこなわれるように調整することが求められます。看護師としての専門知識はもちろんのこと、被験者を安心させるコミュニケーション能力や、医療機関や製薬会社との日程調整をおこなう管理力・調整力も必要です。
医療現場での緊迫感からは離れたいけれど、最先端の医療現場で働き続けたい人にはおすすめの職種といえます。
治験コーディネーター(CRC)の主な仕事内容は次の通りです。
治験コーディネーター(CRC)の主な仕事内容
- 被験者への説明と同意書の取得
- 医療機関と製薬会社との連絡調整・日程管理
- 治験データの収集と管理
- 治験期間中の被験者のフォロー
臨床開発モニター(CRA)
臨床開発モニター(CRA:Clinical Research Associate)は、新薬や医療機器の臨床試験(治験)が適切におこなわれているかを監視・評価する職種です。
医療機関や医師の選定や治験のスケジュール管理、治験実施中のモニタリングなど、治験の現場に深く関わるため、専門知識や調整能力、判断力が求められます。そのため、看護師として培った医療知識や管理能力などを最大限に活用できる職種といえます。
実際の治験現場で研究開発の分野に携われるため、医師からのプレッシャーからは離れたいけれど、最先端の医療現場で患者との関わりを求める人におすすめの職種です。
臨床開発モニター(CRA)の主な仕事内容は次の通りです。
臨床開発モニター(CRA)の主な仕事内容
- 臨床試験をおこなう医療機関や医師の選定
- 臨床試験の進捗確認と被験者のモニタリング
- 治験データの収集と報告書の作成
- 医療機関と製薬会社との連携・調整
医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザー
医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザーは、医療業界で働く人の転職サポートやキャリア相談をおこなう仕事です。
医療現場で働いた経験があるからこそ、相談者の悩みに共感し、寄り添ったサポートができます。そのため、転職希望者や今の仕事に悩みを持つ看護師に信頼される立場となれるはずです。
医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザーは、人の役に立ちたい、人とのコミュニケーションを取ることが得意という人に向いている職種です。また、医療現場で体力的な負担や精神的なストレスを感じている人にもおすすめです。
医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザーの主な仕事内容は次の通りです。
医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザーの主な仕事内容
- 相談者のキャリア相談や転職サポート
- 転職を希望する人の面接対策や書類作成サポート
- 相談者のニーズと求人情報のマッチング
- 転職後のフォロー
看護師から未経験で転職しやすい民間企業の仕事
医療関係の仕事からは一旦離れて、未経験の職種で働きたいと思う看護師も多いです。
ここでは、看護師から未経験で転職しやすい民間企業の仕事を紹介します。これらを参考にし、あなたのやりたい仕事・向いてる仕事をみつけてください。
営業職
営業職は、企業の商品やサービスの魅力を顧客に伝えて販売する仕事です。
看護師として培ったコミュニケーション能力や対人スキルは、顧客との信頼関係を築く上で非常に役立ちます。例えば、顧客が何を求めているか、どんな提案をしたら喜ばれるかを察することで、顧客からの信頼を得ることができます。
そのようなスキルは、看護師として患者に接してきた経験で培われているので、それを活かせる場面は多くあるはずです。
積極的に人とコミュニケーションを取りながら働きたい、誰かの役に立つ提案をしたいと考えている看護師は、営業職に向いてるといえます。
営業職の仕事内容と平均年収をまとめたので参考にしてください。
主な業務内容 | ・顧客への商品やサービスの提案 ・説明 ・既存顧客へのフォロー ・新規顧客の開拓や営業活動 |
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平均年収 | 414万円 |
出典:求人ボックス (2024年9月時点の平均年収)
ITエンジニア
ITエンジニアは、システム開発やネットワーク管理、セキュリティ対策などITに関するさまざまな技術的な業務を担当します。
ITエンジニアというと専門知識やノウハウが必要なので未経験では転職できないと思うかもしれませんが、今はIT人材が不足していて未経験でも採用したいという会社が増えています。そのため、看護師からの未経験転職でも、需要が高まっているITエンジニアは転職しやすい職種といえるのです。
また、チームやプロジェクトで働くことの多いIT業界では、コミュニケーション能力や協調性が求められるため、看護師での経験やスキルを十分に発揮できます。
そのため、看護師の経験を活かしつつ、IT技術の専門知識を身につけたい人におすすめの職種といえます。
ITエンジニアの仕事内容と平均年収をまとめたので参考にしてください。
主な業務内容 | ・ソフトウェアやシステムの開発・設計 ・サーバーやネットワークの管理・保守 ・セキュリティ対策の設計・運用 |
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平均年収 | 461万円 |
出典:求人ボックス (2024年9月時点の平均年収)
事務職
事務職は、データ入力や書類作成、電話対応など、企業内の事務的な業務全般をサポートする役割です。
看護師の業務でもデータ入力や書類作成など同じような業務はおこなわれているので、ストレスなく業務を進めることができます。
また、事務職では複数の業務を同時にこなすスキルも求められますが、これも看護師として培われた能力を活かせます。
事務職は基本的にデスクワークが多く残業も少ないので、看護師で体力的なしんどさを感じていた人にはおすすめの職種です。
事務職の仕事内容と平均年収をまとめたので参考にしてください。
主な業務内容 | ・書類作成やデータ入力 ・電話やメール対応 ・スケジュール管理や会議準備 ・来客対応 |
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平均年収 | 322万円 |
出典:求人ボックス (2024年9月時点の平均年収)
販売職
販売職は、店舗に立って商品やサービスを提供し、販売促進をおこなう業種です。
接客業が未経験だったとしても、看護師として患者に接してきた経験が役立ちます。特にコミュニケーション能力や臨機応変な判断力は、販売職に重要なスキルなので転職面接でもアピールすることが可能です。
また、自分の好きな商品であれば情熱をもって接客できます。例えば、ファッションが好きなのであればアパレル関係の販売職に就くことで、やりがいをもって働くことができます。
販売職はさまざまな業界で活躍できるので、看護師としてのスキルを活かしつつ自分の好きなことを仕事にしたい人におすすめの職種です。
販売職の仕事内容と平均年収をまとめたので参考にしてください。
主な業務内容 | ・商品やサービスの説明・提案・販売 ・在庫管理と発注業務 ・売り上げデータの管理や販売計画の策定 |
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平均年収 | 433万円 |
出典:求人ボックス (2024年9月時点の平均年収)
看護師から民間企業に転職するメリット
今の仕事内容や職場環境がつらいからといって、感情的に転職することはおすすめしません。きちんと、民間企業に転職するメリットや注意点を理解した上で転職を進めましょう。
まずは、看護師から民間企業に転職するメリットについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
夜勤がなく規則正しい生活ができる
一般企業では残業はありますが、夜勤は基本的にないため規則正しい生活ができます。
一般企業は基本的に9時〜18時が勤務時間になるケースが多いです。そのため、今の不規則な生活が自分には合わないという人やワークライフバランスを重視したい人にとっては一般企業に転職するのをおすすめします。
例えば、夜勤があるから夫婦の時間がすれ違いになる、子供の行事に参加できないなどの悩みを抱える看護師は多いです。仕事にやりがいを感じていてバリバリ働きたいのであれば割り切れるかもしれませんが、ワークライフバランスを重視したい人には長期間働くのはつらいでしょう。
プライベートも充実させながら働きたい人にとっては、夜勤がないことは大きなメリットといえます。
医療ミスなどの仕事のプレッシャーが軽減される
一般企業では、医療ミスなどのプレッシャーが軽減されることもメリットの一つです。
看護師は人命に関わる仕事のため、医療ミスに対するプレッシャーが大きい仕事です。ちょっとしたミスが重大な事故につながる可能性が高いため、常に緊張感をもって働く必要があります。
一方、病院などではなく一般企業で働く産業看護師や看護師以外の職種であれば、もちろんミスに対する不安はありますが一つのミスが人命に関わることは少ないです。そのため、仕事中のプレッシャーは看護師のときよりも軽減でき、心身ともに健康でやりがいをもって働けます。
医療現場での緊張感や、ミスに対するプレッシャーに過度なストレスを感じる人は、緊張感や医療ミスのプレッシャーから解放されることはメリットといえます。
デスクワークなので肉体的な疲れが減る
一般企業では、基本的にデスクワークが多いため肉体的な疲れが減ることはメリットといえます。
病院やクリニックでは立ち仕事が中心で、あちこち病院内を駆け回らないといけないことが多いです。また、病院内の備品や医療機器を運ぶこともあるため、肉体的な疲れは溜まりやすい職業です。
一方、一般企業では営業職や販売職などは外回りや立ちっぱなしの場合もありますが、産業看護師や事務職などは基本的にデスクワークのため、肉体的な疲労が軽減されるでしょう。
看護師として働いていて肉体的な限界を感じている人は、一般企業への転職を検討するべきです。
人間関係のストレスを減る
看護師から一般企業に転職することで人間関係のストレスが少なくなる可能性があります。
医療現場では多くの患者とその家族、医者、検査技師、その他の看護師など多くの人との関わりがあります。そのため、人間関係で悩むことが他の職種よりも多いといえます。
もちろん一般企業でも職場の人間関係でストレスを感じることはあります。ただ、人間関係といっても主に関わるのは上司と部下、他部署くらいなどで、人間関係の範囲は限定的です。
看護師として働いていて人間関係のストレスで精神がすり減っている人は、一般企業への転職を考えても良いでしょう。
看護師から民間企業に転職する際の注意点
看護師から民間企業へ転職するメリットをお伝えしましたが、転職する際にはいくつか注意点があります。
ここでは、看護師から民間企業に転職する際の注意点をお伝えするので、転職を考えている人は参考にしてください。
収入が低下する可能性がある
看護師から一般企業に転職すると収入が減る可能性があるため注意が必要です。
というのも、未経験で転職するとその業種においては新人扱いになり給料も新人と同程度になるからです。そのため、看護師としての経験が活かせる仕事ではない限り収入が下がってしまうことは覚悟しておいたほうが良いでしょう。
またそもそも看護師は夜勤などもあり勤務時間が長く比較的収入が高い職種のため、収入が低下してしまう可能性があります。
そのため、どのくらい収入が減るのか、転職後の収入で今の生活水準を維持できるかを事前に確認しておくようにしましょう。
新たな分野を勉強する必要がある
未経験で一般企業に転職する際は新しい分野の知識をつける必要があります。
特に看護師の経験やスキルが活かせない未経験の職種では、業界の基本知識やスキルを一から学ばなければなりません。最低限どの業種でもビジネスマナーやパソコンスキルが必要になります。
また業種によってはその業種に関する知識が求められます。例えば、営業であればプレゼンスキルや営業力、交渉力などが必要です。もちろん、短期間で全てを習得できるものではないので、働きながら徐々に身につけていくことになります。
看護師から一般企業に転職する際は、看護師での経験を活かせないケースもあるので、新たな分野の知識をつける必要があるということを理解しておきましょう。
病院への復帰が難しくなる
一度現場から離れてしまうと、その後病院やクリニックなど医療現場に復帰が難しくなるケースがあります。
看護師の資格やスキルがあればいずれ看護師に戻ることはできます。ただ一度離れると現場の感覚を取り戻すのが難しくなってしまいます。
なぜなら、一般企業では医療処置をすることが少なく感覚を忘れてしまうためです。また、医療は日々進歩しているので、数年離れていただけでもついていけなくなっている可能性もあります。
看護師から民間企業への転職をする際には、復帰が難しくなることを前提として、看護師に戻らない覚悟が必要です。
とりあえず資格を取るのはおすすめしない
看護師から一般企業に転職する際にとりあえず資格を取ろうと考える人も多いですが、とりあえず資格を取るのはおすすめできません。
というのも、一般的に資格の取得には30時間〜4000時間かかるといわれています。資格が転職に有利だと考えて取得を目指しているのかもしれませんが、転職においては資格よりも実務経験が重視されています。
そのため、とりあえず資格を取得するのは時間がもったいないです。資格は転職したあとに、必要に応じて取得すれば良いです。
それよりも自己分析やキャリアプランの作成に時間をかけたほうが、転職活動には役立ちます。
看護師から民間企業へ転職すべき人の特徴
看護師の仕事に不満や不安がある人でも、民間企業へ転職すべき人と看護師として働き続けたほうがいい人がいます。
ここでは、民間企業へ転職すべき人の特徴について解説します。自分の特徴と照らし合わせて転職すべきか確認してください。
精神的・体力的にもう限界な人
精神的にも体力的にももう辛いという人は、看護師から一般企業に転職するのがおすすめです。
看護師の仕事は、夜勤や激務の影響でワークライフバランスが担保できず体力的にしんどくなるケースが多いです。しかも、人命に関わる仕事のためプレッシャーで精神的にしんどくなってしまうこともあります。
精神的にも体力的にも辛いという人は、そのまま働き続けるとメンタルヘルス不調に陥ってしまう危険性があります。メンタルヘルス不調に一度陥ってしまうと、その後仕事に復帰するのが難しくなってしまいます。
そうならないためにも、看護師として働く中で精神的・体力的に限界を感じる人は、民間企業への転職を考えるべきです。
あなたの経験やスキルを活かしつつ、ワークライフバランスを取りながら働ける企業は必ず見つかるので、身体を壊す前に検討してみましょう。
転職理由ややりたいことが明確な人
転職理由ややりたいことが明確な人も看護師から一般企業に転職しても大丈夫です。
例えば、「夜勤のない職業に就いて子どもとの時間を増やしたい」という転職理由が明確な場合や、「コミュニケーションスキルを活かして営業職で活躍したい」などやりたいことが明確な場合です。
逆にやりたいことや転職理由が曖昧なままなんとなく転職をしてしまうと、転職ができたとしても転職後にミスマッチを感じたり、転職したことに後悔してしまう可能性が高くなります。結局、「看護師として働き続けていればよかった…」ということになりかねません。
そのため、「なぜ転職したいのか?」「転職を通して叶えたいことは何か?」を明確にしておきましょう。それらを明確にすることで、納得度の高い転職が可能となります。
看護師が向いていない人
看護師がどうしても向いていないという人は一般企業に転職するのがおすすめです。
人には向き・不向きの職業があるので、憧れていた看護師になったものの、働き出してから「向いてないのでは」と感じる人は少なくありません。ただ、まずは向いてない原因を明確にしましょう。
一度ミスをしたのをきっかけに自分には向いてないと決めつけてそのまま転職してしまうことがないように、原因を明確にすることが大切です。例えば、特定の上司からの叱責がきっかけであれば、異動で解決できるかもしれません。
ただ、医療現場の緊張感や責任感がどうしてもつらい、患者とのコミュニケーションでストレスを感じるなど、根本的な原因であれば転職を検討したほうが良いでしょう。
「向いてない」と思う原因を明確にした上で、転職以外で解決できないと感じた場合は転職するべきです。
看護師として働き続けたほうがいい人の特徴
民間企業に転職したほうがいい人の特徴を解説しましたが、逆に転職しないほうがいい場合もあります。
ここでは、看護師として働き続けたほうがいい人の特徴について解説します。転職を迷っている人は、これらの特徴を参考にしてください。
人間関係だけが原因で転職しようとしている人
人間関係だけが原因で転職を考えている人は、民間企業への転職はおすすめできません。
なぜなら人間関係の悩みは看護師に限らず、一般企業でも起こるためです。どの職場にも自分と合わない人がいるのは当たり前です。つまり、人間関係の悩みだけで民間企業へ転職しても、同じような悩みを抱える可能性は高いといえます。
そのため、一度今の職場で人間関係を改善するために、何かできないか自分で話し方や考え方を工夫することから始めましょう。人間関係を改善するスキルは、今後どのような職業についても活かせるため、一度チャレンジしてみることをおすすめします。
人間関係から逃げるための転職はうまくいかないケースが多いため、まずは立ち向かっていく姿勢が大切です。それでもどうにもできないないと感じたら、それから転職を考えても遅くはないです。
転職目的が曖昧な人
転職目的が曖昧な人も、民間企業への転職はおすすめできません。
なぜなら、やりたいことや転職したい目的が曖昧な状態で転職してしまうと、転職してからミスマッチを感じてしまう可能性があるからです。
まずは、仕事内容があっていないのか・働き方に不満があるのかなど、看護師の仕事の何が原因で辞めたいと思っているのかを明確にしましょう。それによって、転職でなにを重視すべきかが変わってきます。
例えば、看護師の仕事で患者とのコミュニケーションは得意だけど、事務作業が苦手であることが明確になった場合は、事務作業が少ない職種を避けて転職先を選ぶことができます。その場合は、営業職や販売職が向いてるのかもしれません。
転職目的が曖昧な状態で勢いだけで転職するのではなく、まずは目的を明確にすることが大切です。
働き始めて半年未満の人
看護師として働き始めて半年も経っていないという人は、もう少し看護師として働くのがおすすめです。
なぜなら基本的にどの仕事も一人前になるのに約3年かかるといわれているからです。まだ半年しか経っていない中で、仕事がうまくいかないことや失敗をしてしまうことは当たり前ともいえます。
そのため、半年では自分に合っているのかどうかを判断できません。もう少し続けることで、看護師としてのやりがいや魅力がわかってくるかもしれません。
また半年で仕事を辞めてしまうと短期離職になるためその後の転職が難しくなってしまいます。
看護師としての適正を見極めるためにも、今後のキャリア選択の幅を狭めないためにも、半年未満での転職は避けるようにしましょう。
看護師から民間企業への転職を成功させるポイント
看護師から民間企業へ転職するべき人、看護師として働き続けたほうがいい人の特徴をお伝えしてきました。もし民間企業への転職を決めた場合、転職を成功させるためには押さえておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは、看護師から民間企業への転職を成功させるポイントを5つお伝えします。これらのポイントを押さえて民間企業への転職を成功させましょう。
自己分析をして自分の強みを明確にする
看護師から一般企業に転職を考えている人はまず自分の強みを明確にしましょう。
というのも、未経験職への転職では強みをどのように仕事で活かせるかをアピールすることが非常に重要になるためです。強みを明確にして、それを具体的にどのように活かせるのかを伝えられるようにしましょう。
さらに、どの仕事が自分に合っているかわからないという人も自己分析をするのがおすすめです。なぜなら、向いてる仕事とは自分の強みを活かすことができる仕事のことだからです。向いてる仕事に就くと、仕事が苦ではなく成果も出て周りから評価されるため、キャリアアップにもつながります。
向いてる仕事を見つけるには、自己分析をして強み・弱みを明確にすることが大事です。自己分析をおこなう際には、次のような質問に答えていくとやりやすいです。
- 過去に褒められた経験は何か?
- 自分が得意だと感じることは何か?
- 困難な状況を乗り越えた経験はあるか?
- 他の人よりも速くできること、または深く理解できることは何か?
ただし、自己分析は1人ではバイアスがかかってしまうため本質的な自己分析ができない場合が多くあります。そのため、専任のコーチが自己分析を徹底的に手伝ってくれるキャリアコーチングに相談するのがおすすめです。
キャリアコーチングであれば、自己分析に強みをもつマジキャリがおすすめです。
マジキャリでは独自の自己分析シートを活用して、幼少期の経験から一つ一つ深掘りをしていき、どのようにして今のあなたができていったのかを明確にしていくことができます。
元転職エージェントのキャリアアドバイザーや元人事、国家資格キャリアコンサルタント取得者などのキャリアや転職に精通した人があなたの自己分析を手伝ってくれて、自己分析の内容を元に適職の発見など転職への活かし方も教えてくれます。
マジキャリでは現在無料面談を実施しているので、気になる人はぜひ一度相談してみましょう。
看護師から民間企業への転職理由を明確にする
看護師から一般企業への転職を考えている人は転職したい理由・転職する目的を明確にしましょう。
なぜなら、転職の理由によっては、看護師として別の職場を選ぶだけで問題が解決するケースもあるからです。例えば、夜勤が多くて働き方を変えたいという場合であれば、夜勤の少ない他の職場に異動することで解決できる可能性があります。
逆に、看護師という職業そのものが向いてないと感じている場合は、その原因を明確にして民間企業への転職を進めるべきです。転職面接でもそれを伝えるとともに、看護師としての経験やスキルをアピールすることで成功の確率は上がります。
転職理由が明確になれば、自分に合った業界や職種も見つけやすく転職も成功させやすくなります。
キャリアプランを立てる
看護師から一般企業への転職を考えている人は、まずキャリアプランを明確にしましょう。
実際には、キャリアプランが明確になっているという人のほうが少ないのが実情です。ただ、将来の目標と今のギャップを言語化して、それを埋めるために必要な経験やスキルを今のうちから埋めていくことができれば目標を実現できる可能性が高くなります。
例えば、将来的に営業職のリーダーとしてチームを率いて働きたいと考えている場合、現在の特性やスキルを洗い出すことで何が不足しているのかが明確になります。それをどのようなステップで埋めていくのかをキャリアプランに落とし込むことで、長期的に働く意思があることや具体的な展望を持っていることを面接時にアピールできます。
また仕事を選ぶ軸になるため、求人を選ぶ際も迷うことが減ります。求人選びでも面接時のアピールでも活用できるキャリアプランの作成は、転職を成功させるためには重要です。
キャリアプランの作り方については「キャリアプランが思いつかない原因と簡単な作り方をプロが徹底解説!」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
看護師向けの転職エージェントを活用する
看護師から一般企業への転職を成功させるには、転職エージェントを活用するのがおすすめです。
自分では手に入らないような求人を紹介してもらえたり、あなたに合っていそうな企業をプロ視点で厳選してくれるため、転職後のミスマッチが減るメリットがあります。また、面接対策なども手伝ってくれるため、転職の成功率を上げることができます。
ただ転職エージェントの中には、求人を大量に送ってくるだけで、あなたのニーズに合ったところを紹介してくれないようなサービスもあるため注意が必要です。転職エージェントもボランティアではないので、紹介した会社にいってもらいたいという思いがあるため、このようなケースが発生します。
そのため、転職の軸ややりたいことが明確ではない状態で転職してしまうと、目の前の求人を見て給与やネームバリューに流されてミスマッチになりがちです。
しっかりと自分のキャリアプランを持ち、転職エージェントをうまく活用して転職を成功させましょう。
キャリアコーチングを活用する
転職を成功させるためには、キャリアコーチングを活用するのもおすすめです。
キャリアコーチングは転職を前提としないため、キャリアの悩みに関することであればなんでも相談できます。
そのため、看護師から一般企業に転職したいけれど、一般企業に転職してる人が周りにいなくて不安という人や、初めての転職で何からしたらいいかわからないという人、自分にどんな仕事が合っているかわからないという人はキャリアコーチングに相談しましょう。
キャリアは後戻りできません。転職で失敗したらキャリアに傷をつけてしまう可能性もあります。
だからこそきちんとプロの知見を借りて自己分析をおこない、プロ視点であなたにはどのような強みがあって、どのような会社が合っているのかをアドバイスをもらうことで転職を成功させることにつながります。
そして、転職を成功させる一番おすすめの方法は、転職エージェントとキャリアコーチングを併用することです。キャリアコーチングで自己分析やキャリアプランを作成し自分にあった業種を見つけ、転職エージェントで具体的な求人を紹介してもらうことで、満足度も納得度も高い転職が可能となります。
キャリアコーチングの選び方やおすすめのサービスについては、「無料体験できるキャリアコーチング12社の料金や特徴を紹介!無料体験の流れも紹介」「【20代向け】キャリア相談TOP7!受けてよかった満足度の高い転職相談を徹底解説」の記事で詳しく解説しているので、あわせて読んでみてください。
看護師から民間企業への転職した人の体験談
お伝えしてきたように看護師から民間企業への転職は可能です。ただ、実際どのような人が民間企業への転職をして、どのような感想を持っているのか気になる人も多いでしょう。
ここでは、看護師から民間企業への転職をした人の体験談を紹介します。「良かった」と感じた人と、「後悔した」と感じた人のどちらも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
看護師から民間企業に転職して良かった人
まずは、看護師から民間企業に転職して良かった人の体験談を紹介します。やはり、民間企業は看護師と比較して日々のプレッシャーが少なく、時間的な余裕もあることに転職して良かったと感じる人が多いようです。
転職してもう2ヶ月経つけど1回も仕事のことで泣いてないもん、この時点で同じ看護師でも全く別の世界だということがわかる
出典:X
退職してから1年
美容看護師、本当に本当に毎日仕事が楽しいし、休憩時間先輩とランチやスタバやミスドに行くのも楽しみだし、お金もいっぱい貰えるし、どんどん肌綺麗になるしマジで看護師免許取ってくれてありがとうな私!!!!転職してくれてありがとうな私!!!!の気持ちで日々生きています
出典:X
私OLになったんだってめっちゃ思った
ブラック病棟看護師から一般企業に転職した私なんですが、休憩時間にランチに行けるってめっちゃ感動したの覚えてる笑 私服・ネイルOKなのとか、些細な幸せ感じながら仕事できるのが嬉しい
出典:X
看護師から民間企業に転職して後悔した人
次に、民間企業に転職して後悔したという人の体験談を紹介します。民間企業ではやりがいを感じられなかったり、
看護師(約2年勤務)から一般企業にいきましたが1ヶ月弱でやめました。看護師に戻るために就職活動をしているのですが、職歴的に一般企業の1ヶ月弱を詰められるのが当たり前です。
なぜ短期離職してしまったかというと、ワークバランスを重視して長期的に働ける場所を見つけたく転職したが、やりがいを感じられず、看護師として人と関わる仕事に戻りたかったからです。
出典:Yahoo!知恵袋
新卒で勤めた病院を3年で退職し、高齢者施設に3年間勤務していました。
ですが、最後の1年間は施設方針が変わり終末期の方を受け入れることが一層多くなり、精神的にしんどくなってしまい退職しました。
出典:Yahoo!知恵袋
看護師から民間企業への転職を成功させるならマジキャリ
本記事では看護師から民間企業への転職について、おすすめの職種や転職を成功させるための注意点、実際に民間企業へ転職した看護師の体験談などを紹介してきました。
看護師は、夜勤や長時間労働によるワークライフバランスの乱れや、同僚・患者との人間関係などで悩む人が多い職種です。記事内でもお伝えしたように、民間企業への転職を考えたほうがいい人、特に体力的にも精神的にも疲弊している人は早めに転職活動を始めたほうがいいです。
ただ、看護師として働きながらの転職活動は大変ですし、そもそも自分に合った職種を選ぶのは難しいと思います。
そのような状況の人は、マジキャリでキャリアのプロに相談してください。
マジキャリは、幼少期までさかのぼって徹底的な自己分析をおこなうことで、あなたの本質的な強みや弱み、適性を深掘りします。それらをベースにあなたに向いてる仕事を一緒に見つけ出すことで、自分だけでは辿り着けなかったような看護師以外の職種に出会えるはずです。
さらに、マジキャリの母体会社は転職エージェントも運営しているので、転職ノウハウや業界知見も豊富です。そのため、あなたが希望する職種に転職できる確率は、一人で転職活動をおこなうより高い確率となります。
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安心転職コース
内定率
*22年4月〜22年10月の間に転職活動を行い5社以上に応募したお客様が対象です。
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結論からお伝えすると、看護師から民間企業への転職は可能です。