転職したい看護師は6割以上もいる
ユニークキャリアが現役看護師2,182人に対しておこなった「看護師転職に関するアンケート調査 」によると、転職したいと思っていると回答した看護師が全体の61.2%にのぼりました。

また、転職した看護師500人を対象に、「前職にどのような不満を感じ転職したのか」を複数回答可でアンケートをとったところ、以下のような結果になりました。
順位 | 転職理由 |
---|---|
1位(191人) | 人手不足で自分への仕事量が多かった |
2位(184人) | 人間関係が良くなかった |
3位(165人) | 労働時間が長すぎて休む間がなかった |
4位(164人) | 給料が低かった |
5位(82人) | 休みをとらせてもらえない |
出典:ユニークキャリア「看護師転職に関するアンケート調査 」
次のパートでは、具体的な退職理由を紹介します。
新卒看護師の退職理由
日本看護協会がまとめた「2024年病院看護実態調査報告書」によると、新卒看護師の退職理由は以下のようになりました。
順位 | 転職理由 |
---|---|
1位(52.5%) | 健康上の理由(精神的疾患) |
2位(47.4%) | 自分の看護職員としての適性の不安 |
3位(41.6%) | 自分の看護実践能力への不安 |
4位(29.8%) | 上司・同僚との人間関係 |
5位(21.8%) | 他施設への関心・転職 |

看護師は精神的な負荷が大きい仕事の一つです。
患者が抱える病気や死に直面したり、医療ミスや事故に対する不安を感じたりと、看護師は日々プレッシャーやストレスを感じながら仕事をしています。
そのプレッシャーやストレスによってメンタルヘルス不調になってしまう人がいます。
また、「看護師の仕事が自分に向いているかわからない」「看護師で必要となるスキルが身に付かなくて不安」などの理由で退職者も多いです。
人間関係の悪さや他にやりたいことができたことも、退職理由の上位に入り、大変な職場環境であることが見えてきます。
看護師からキャリアチェンジする時の心得3選
本パートでは、看護師からキャリアチェンジするときの心得から、そもそもキャリアチェンジとは何なのかについてまで詳しく解説していきます。
キャリアチェンジの意味
キャリアチェンジとは、未経験の業界や職種に挑戦する転職方法です。具体的には下記のような転職がキャリアチェンジに当てはまります。
キャリアチェンジとは?
- 業界や職種がまったく違う企業に転職する
- 職種は変えずに異なる業界に転職する
- 同業界で異なる職種に転職する
キャリアチェンジをおこなうメリットとして、看護師の仕事だけでは身につかない様々なスキルが身に付いたり、やりたい仕事につながったりすることが挙げられます。

キャリアチェンジは仕事内容や環境が大きく変化するため、現在の仕事内容に満足していない人や、マンネリから脱却したい人にもおすすめの転職方法です。
一方で、キャリアチェンジにはデメリットもあります。

「いまの仕事に不満があるから」と安易にキャリアチェンジをしてしまうと、向いていない業界・職種に就いてしまったり、環境が自分に合わなかったりして転職のミスマッチにつながる可能性が高いです。
キャリアチェンジを考える際は、まずは自己分析から始め「自分の強みや価値観は何なのか」「それを活かせる業界や職種は何か」を言語化してください。
20代〜30代前半が有利
看護師に限らずキャリアチェンジをする場合は、年齢が若ければ若いほど有利になります。
転職市場は基本的に即戦力採用ですが、20代~30代前半であればスキルや経験が不足していても、これからの伸び代=ポテンシャルで採用されるケースがあります。
一方、30代後半となると転職市場はスキルや経験があることはもちろん、マネジメント能力を求めるようになるためキャリアチェンジは困難です。
そのため、スキルや経験が不足していてもキャリアチェンジするならば、ポテンシャルで採用される可能性がある20代~30代前半が有利と言えます。
資格やPCスキルの獲得は転職してからでいい
転職先で必要となる資格やスキルの習得は、転職してからで構いません。転職活動における優先順位は低いことを認識しておいてください。
看護師は国家資格がなければなることのできない仕事であるため、転職する際「まずは資格を取らないと」と考える人がいます。
しかし、一般企業へ転職する場合、資格がなければ入社できないケースは稀で、入社後に取得すればよいケースがほとんどです。
資格やスキルの習得は無駄ではありませんが、それよりも自己分析によって自己理解を深めたり、選考に向けて準備したりするほうが優先順位は高いです。
資格取得よりも優先度が高いことをおこない、もし時間に余裕があれば、資格やスキルを取得しましょう。
今までの経験・看護師資格を活かせるキャリアを見つけること
看護師がキャリアチェンジを考える際は、今までの経験や看護師資格を活かせる働き方を探すことが大切です。

どのような業界・職種へ転職する場合でも、前職の経験やスキルを活かせるほうが優遇されます。
そこを選ぶことで他の人よりも選考で有利になったり、条件が良くなったりするケースもあります。
また、看護師としての医療スキルや経験が活かせる仕事でなくても構いません。

普段、患者やその家族、医療スタッフなどとコミュニケーションが取れるコミュニケーションスキルや、状況に応じて臨機応変な対応が取れるなど、実務経験以外で活かせるスキルは必ずあります。
それらのスキルを棚卸して言語化し、それを活かせる業界や職種を見つけることで、キャリアチェンジを成功させる可能性が高くなるのです。
もし、自分にはスキルがないと感じている看護師は一度、弊社のキャリアコーチングサービス「マジキャリ」にご相談ください。

マジキャリは初回限定で無料体験を実施しています。自分のスキルを理解したい看護師の方は一度、無料体験を受けてみることをおすすめします。
スキルを身につけたい看護師向け:キャリアチェンジにおすすめの仕事3選
本パートでは、スキルを身に付けるためにキャリアチェンジしたい看護師向けにおすすめの仕事を3つ紹介します。
MR
MRとは「医薬品情報提供者」のことを指し、医師や薬剤師などの医療関係者に対して医薬品の情報提供をメインにおこなう仕事です。
MRの仕事内容
- 医薬品に関する有用性・安全性・副作用情報・効能・効果などの情報提供
- 医薬品を取り扱ってもらうための営業・提案活動
MRに活かせる看護師の経験は?
看護師は日頃から患者に投与する医薬品の処方箋の管理をおこなっています。そのため、業務で身に付けた医薬品に関する知識をMRの仕事でも活かすことが可能です。
MRの年収は?
589万円
出典:マイナビ転職

MRは入社後「MR認定試験」という資格試験を受験することを必須とする医薬品メーカーが多く存在します。
取得しなければMRになれないわけではありませんが、この資格を保持する者でなければ出入りできない病院もあるため、入社後は早めに取得することがおすすめです。
看護師特化のキャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーとは、転職エージェントなどの人材紹介会社に所属し、求職者の転職活動のサポートやキャリア相談を受けるアドバイザーのことを指します。
キャリアアドバイザーの仕事内容
- 求職者が希望する条件のヒアリング・条件にマッチする求人の紹介
- 応募書類作成のアドバイスや添削、面接練習などの選考対策
- 選考の日程調整や条件交渉
- 企業訪問
看護師特化のキャリアアドバイザーに活かせる看護師の経験は?
看護師特化型の転職エージェントは、一般的な転職やキャリアに関する専門性だけではなく医療業界特有の慣習や看護師の仕事についても精通していなければなりません。
そのため、看護師としての経験全般を活かすことのできる仕事といえます。
キャリアアドバイザーの年収は?
565万円
出典:マイナビ転職

キャリアアドバイザーを目指す場合、転職エージェントを利用して一度キャリアアドバイザーのサポートを体験してみるのがおすすめです。
よりキャリアアドバイザーの仕事について知ることができますよ。
医療系Webライター
医療系Webライターは、医療の専門的な知識を活かして様々な文書を作成する仕事です。
製薬会社や医療系広告代理店で働くほか、フリーランスとして働く選択肢もあり、働く自由度が高い仕事の一つと言えます。
医療系Webライターの仕事内容
- 医薬品の薬事申請に必要な書類作成
- プロモーション用のパンフレットやリーフレットなどの作成
- 医療系Webメディアでのライティング活動
医療系Webライターで活かせる看護師の経験は?
医療系Webライターには医療の知識が必須です。そのため、看護師の仕事で培った医療の経験や知識を活かすことが可能です。
医療系Webライターの年収は?
501万円
出典:マイナビ転職
働き方を変えたい看護師向け:キャリアチェンジにおすすめの仕事5選
本パートでは、働き方を変えるためにキャリアチェンジしたい看護師向けにおすすめの仕事を5つ紹介します。
ケアマネジャー
ケアマネージャーとは、介護保険制度に基づいて介護が必要な人や、要介護状態が悪化しないようにするためのケアマネジメントをおこなう仕事です。
ケアマネジメントとは、介護を必要とする本人や家族が抱えている課題をヒアリング、分析して必要な支援をマネジメントすることを指します。
ケアマネージャーになるためには、介護支援専門員の資格取得が必要です。この資格を取得するには介護、医療、福祉分野の資格を所持し、5年以上の実務経験が必要です。
ケアマネージャーの仕事内容
- 介護を必要とする人もしくはその家族からの相談受付
- 相談に対して課題の把握と解決策の提案
- サービス事業所の情報共有
- 介護サービス計画書(ケアプラン)の立案
- 計画通り且つ適正にサービスが提供されているか確認、およびサービス事業所との連絡調整
- 定期的な訪問による利用者の状況把握
ケアマネージャーで活かせる看護師の経験は?
ケアマネージャーになるには介護、医療、福祉のいずれかの資格を所持していることが条件です。そのため、看護師資格を活かすことができます。
また、ケアマネージャーは介護を必要とする人やその家族に寄り添う姿勢が大切です。
日頃から患者やその家族に寄り添ってきた看護師としてのポータブルスキルを活かすことができます。
ケアマネージャーの年収は?
460万円
出典:マイナビ転職
治験コーディネーター
治験コーディネーターとは、新薬の治験をおこなう医療機関において、治験のスムーズな進行をサポートする仕事です。
治験コーディネーターに資格は必要ありません。その代わり、医療や医薬品の知識があり、看護師や薬剤師などの医療系の資格を持っていると優遇されるケースが多いです。
また、治験コーディネーターになるには治験施設支援機関などの民間企業に就職する以外にも、院内CRCへ部署異動するという方法もあります。
もし現在勤務する病院にCRCの部署があるのであれば、異動を希望することも一つの方法です。
治験コーディネーターの仕事内容
- 被験者への説明補助やケア
- 医師や製薬会社との連絡・調整
- スケジュール調整とディレクション
治験コーディネーターで活かせる看護師の経験は?
治験コーディネーターは、業務をおこなうにあたって医療に関わる知識や医療機関の仕組みを理解していなければなりません。
そのため、治験コーディネーターには看護師として病院に勤務した経験や医療の知識を活かすことができます。
治験コーディネーターの年収は?
500万円
出典:マイナビ転職
臨床開発モニター
臨床開発モニターとは、製薬会社もしくはCRO(受託臨床試験実施機関)に所属し、治験が正しく円滑におこなわれているか、製薬会社の目線でチェックする仕事です。
特に法令を遵守して治験がおこなわれているかチェックことが、臨床開発モニターの責務になります。
治験に関わる仕事として、先ほど紹介した治験コーディネーターがありますが、治験コーディネーターが被験者と関わるのに対して臨床開発モニターは被験者と関わりを持ちません。
また、全国の病院を訪問し治験をモニタリングするケースもあります。
臨床開発モニターの仕事内容
- 医療機関の選定や標準業務手順書の作成
- 治験の進行状況を確認するモニタリング
- 治験終了の手続き
臨床開発モニターで活かせる看護師の経験は?
臨床開発モニターは業務上、医師や製薬会社の担当者とやり取りをすることが多いため、医療や医薬品の知識が必要です。
また、医療分野での実務経験や医療系の資格を所持している人のほうが優遇されます。
そのため、看護師資格や日頃の業務で身に付けた医療や医薬品の知識を活かせるでしょう。
臨床開発モニターの年収は?
609万円
出典:マイナビ転職
健康相談コールセンター
健康相談コールセンターの仕事は、主に健康に関する相談や質問に対応することであり、企業によっては健康相談員ともいわれています。
健康相談コールセンターは個人から健康相談を受けることがあれば、生命保険会社や民間企業、学校などから健康指導の依頼を受けることもあります。
また、健康指導のなかでも特定保健指導に該当するものは医師もしくは保健師でなければ対応できません。そのため、保健師免許を持っている看護師は重宝されるのです。
働き方は企業によって異なり、電話相談のみの企業もあれば訪問面談もおこなう企業もあります。
24時間対応の窓口を開設している企業もあり、その場合シフト制での勤務となるため事前によく求人の内容を確認しておきましょう。
健康相談コールセンターの仕事内容
- 健康に関する電話相談の対応
- 利用者の自宅や職場を訪問、面談
- 健康に関する情報や適切な医療機関などの情報提供
健康相談コールセンターで活かせる看護師の経験は?
健康相談コールセンターの仕事では看護師資格や保健師資格が必須です。
また、相談する人に寄り添う姿勢が大切であるため、日頃から患者やその家族に寄り添ってきた看護師としてのポータブルスキルを活かすことができます。
健康相談コールセンターの年収は?
429万円
出典:マイナビ転職
クリニカルスペシャリスト
クリニカルスペシャリストとは、フィールドナースとも呼ばれる仕事で、医療機器メーカーに所属し自社製品の営業サポートやサービスのサポートをおこないます。
クリニカルスペシャリストには豊富な医療知識が求められます。そのため、看護師やその他医療職種の資格と経験を応募条件にしている企業が多いです。
また、営業職と協力しながら業務をおこなうため、ビジネスマナーやコミュニケーション能力、プレゼンテーション力、PCスキルなど幅広いスキルが求められます。
クリニカルスペシャリストの仕事内容
- 医療機器や医薬品など自社製品のプレゼンテーション
- 医療営業に同行、導入時の立会い
- 導入後のアフターフォロー
クリニカルスペシャリストで活かせる看護師の経験は?
クリニカルスペシャリストには、医療機器や医薬品の知識が必須です。
看護師として、病院内の医療機器について知識や正しい取り扱い方法を習得しておくことで、クリニカルスペシャリストの仕事に活かすことができます。
クリニカルスペシャリストの年収は?
589万円
出典:マイナビ転職
看護師からキャリアチェンジしたいと感じる理由
本パートでは、看護師からキャリアチェンジしたいと感じる理由について解説していきます。
体力的に難しい
看護師がキャリアチェンジを考える理由の一つとして、体力面での不安が挙げられます。

看護師の仕事は、夜勤や早朝勤務、不定期な休みなど生活リズムが乱れがちです。変則的な勤務は体力がなければ長く続けることはできません。
変則的な生活リズムが長く続くことによって体調を崩す看護師もいます。
また、仕事内容も介助や体位交換など力仕事も多く、一日中立ちっぱなしなど体力が求められ、かなりつらいです。
特に30代後半から徐々に体力的にもつらくなり、長く続けられるか不安に感じてキャリアチェンジを考える看護師も多くいます。
プライベートと仕事の両立が難しい
看護師は仕事とプライベートの両立が難しい仕事の一つであり、それが原因でキャリアチェンジを考えるきっかけとなることがあります。
先ほどもお伝えしたように看護師の生活リズムは変則的です。友人との予定や子どもの学校行事などプライベートでイベントがあるときは、シフト調整をしなければならず、周りに気を遣わないといけません。
プライベートを犠牲にして仕事を続けていると、家族や友人との関係性が悪くなったり、「自分だけ損している」と感じてキャリアチェンジを考えるようになるのです。
精神的につらい
看護師は精神的な負荷が大きい仕事の一つであり、それが原因でキャリアチェンジを考えるきっかけとなり得ます。
患者が抱える病気や死に直面したり、医療ミスや事故に対する不安を感じたりと、看護師は日々プレッシャーやストレスを感じながら仕事をしているのです。
そのプレッシャーやストレスがキャリアチェンジを考えるきっかけとなります。
プレッシャーやストレスを感じたまま仕事を続けることは、仕事へのやりがいを失ったり、心の不調となったりする原因になるでしょう。

メンタルの不調は、かなりしんどいです。すぐに対策をとってください。
キャリアアップが見込めない
看護師がキャリアチェンジを考える理由の一つとして、キャリアアップが見込めないということが挙げられます。
病院などの医療機関では、ある程度の経験年数や実務経験を積んだ後に主任看護師や看護師長などの管理職へキャリアアップします。しかし、そこまでポストは多くはありません。
そのため、他の業界や職種へキャリアチェンジしてキャリアアップをしたいと考えるようになるのです。
キャリアアップをしたいことがキャリアチェンジを考えたきっかけであれば、「どのようなスキルや知識、経験を身に付けて」「数年後どのような姿になっていたいのか」を言語化できると、選考で有利になるのでおすすめです。
仕事の責務に対して給与が低い
看護師がキャリアチェンジを考える理由の一つとして、給与面の不満が挙げられます。
看護師は命に関わる重要な仕事であり、体力的にも精神的にも負担が大きい仕事です。
また、一般企業の場合、責任が重くなるにつれて給与が上がることが一般的ですが、看護師の場合、責任が重くなっても昇進しない限りは大幅な給与アップが見込めません。

給与は夜勤手当や資格手当が加算されるため、一般的には高い傾向にあるものの、実際の労働対価として給与が低くと感じている看護師も多いです。
そのため、仕事内容に対して給与が見合ってないと感じるようになり、キャリアチェンジを考えるようになるのです。
他の仕事をしてみたい
看護師以外の仕事に興味を持ち、キャリアチェンジを考えるようになることがあります。
現代はインターネットやSNSが普及し、様々な仕事の情報を簡単に見ることができるようになりました。
今まで経験したことのない仕事に興味を持ち、「自分もやってみたい」と思うこともあるでしょう。
看護師のスキルや経験は様々な業界や職種で活かすことが可能です。興味を持った分野があるのであれば、そこで看護師のスキルや経験がどのように活かせるのか考えてみてください。
看護師の仕事が向いてないと感じる
看護師の仕事が向いていないと感じることも、キャリアチェンジを考えるようになる理由の一つです。
人と関わることが苦手、ケアレスミスを頻発したりインシデントを起こしたりした、プレッシャーに耐えられないなど、看護師の仕事が向いていないと感じる原因は人それぞれです。
そして、看護師の仕事が向いていないと感じるようになることで、仕事へのモチベーションが低下し、やりがいを感じられなくなります。
そのことが、キャリアチェンジを考えるようになるきっかけとなるのです。

看護師の仕事が向いていないと感じる場合、まずは「向いていないと感じる根本的な原因」を洗い出してください。根本的な原因を見つけることで対処法が明確になります。

一方、根本的な原因がわからないままキャリアチェンジをしても、同じような悩みを抱える可能性が高いです。
何度もキャリアチェンジを繰り返すことは、あなたのキャリアに傷をつけてしまいます。向いていないと感じる根本的な原因と対処法を明確にし、本当にキャリアチェンジが必要なのかを冷静に考えましょう。
関連記事
自分は看護師に向いてないと感じたときは、「看護師に必要な能力・スキル9選!向いていないと感じた時の対処法も紹介!」の記事を活かせるヒントを見つけましょう。
看護師がキャリアチェンジすることのメリット
看護師がキャリアチェンジをした場合の比較検討はとても大切です。
キャリアチェンジをした後のメリットとデメリットを比較検討すれば、希望だけで判断せずにキャリアチェンジを慎重におこなうことができます。
ここでは、キャリアチェンジをした後に感じられるメリットを紹介します。メリットは主に以下の4つです。
医療ミスなどのプレッシャーがなくなる
看護師のキャリアチェンジ後に得られるメリットの一つに、医療ミスなどから感じられるプレッシャーがなくなることが挙げられます。
なぜなら、医療現場の対処一つで患者の人生が変わるため、常に神経をすり減らしている看護師が多いからです。
例えば、患者の容態が急に変わった場合、最初に発見するのは患者のそばにいる看護師の場合もあります。

夜間の場合、すぐに対処できる医者がいないときは、適切な判断と対応が求められます。
また、薬を投与する場合も患者に合わせて、薬品の成分などをしっかりと確認しなければなりません。
こうした対応を常にしながらも、患者に向き合い、不安にさせないよう対応するため、プレッシャーやストレスがかかります。
キャリアチェンジをすることで、医療ミスで患者の人生を変えてしまうという不安をなくすことができるため、精神的な負荷がかかることなく、仕事ができるのです。
裁量権のある仕事に就ける
看護師がキャリアチェンジ後に得られるメリットの一つは、裁量権のある仕事ができることです。
なぜなら、看護師の対応範囲を超える場合は、自分の判断で患者に医療行為ができないことが多いからです。
基本的に看護師という仕事は医者に確認し、その指示のもと医療行為をおこないます。そのため、自分の対応範囲を超える医療行為の場合、もし処置をしてミスがあると自分の責任として法的に裁かれてしまいます。

そのため、自分で判断して仕事をしたいと感じるケースも少なくありません。
一般企業にキャリアチェンジすると場合、自分の裁量で仕事を任してもらえることも多いため、やりがいを持って仕事に取り組みことができますよ。
規則正しい生活ができる
看護師がキャリアチェンジ後に得られるメリットの一つに、規則正しい生活ができることが挙げられます。
看護師は夜間勤務があったり、急患の場合には残業も多くなったりする仕事だからです。

看護師は週休2日制や4週8休制などを取り入れていることが多く、休みや勤務時間にバラつきがあるため、昼夜が逆転してしまうこともあります。
そのため、朝日が浴びれずに質の良い睡眠が取れなかっり、友達や家族との日程が合わずにリフレッシュできなかったりすることも多いです。
キャリアチェンジをすることで、完全週休2日制となり、家族との時間やリフレッシュの時間を計画的にとることができます。
スキルアップができる
看護師がキャリアチェンジ後に得られるメリットの一つにスキルアップができることが挙げられます。
なぜなら、看護師として働いていると、日々の業務は同じことの繰り返しになることが多いからです。
申し送りから始まり、巡回やバイタルチェックにカルテ作成など決まった業務をこなす毎日でマンネリ化していると感じる看護師も少なくありません。

キャリアチェンジをすることで、マンネリ化から抜け出すことができ、新しいスキルアップのチャンスも生まれます。
例えば、部署異動を申し出たり、総合病院から美容クリニックにキャリアチェンジをしたりすることで、今までに経験したことのない、患者との出会いや技術の習得ができるのです。
自分の可能性を高めたいと思う上昇志向の看護師は一度、キャリアチェンジを検討してみましょう。
看護師がキャリアチェンジすることのデメリット
次に看護師がキャリアチェンジをする際のデメリットも紹介します。
キャリアチェンジした後に「やっぱりキャリアチェンジをするんじゃなかった」と後悔することを防ぐためにも、しっかりと確認してみてくださいね。
給料が下がる可能性がある
看護師がキャリアチェンジをした後のデメリットの一つは、給料が下がる可能性があることです。

特に看護師からの未経験の職種を検討している人は注意してください。
2023年の厚生労働省の統計から見ると看護師の平均年収は508万円です。また、同年の国税庁のデータでは全職種の平均年収は460万円のため、看護師以外の仕事に就くことで給料は下がる可能性が高いと言えます。
看護師からキャリアチェンジをしたいけど、給料は今までと同じ水準を確保したい場合は、未経験の職種よりも同じ医療業界や看護師の資格や経験が活かせる職種を探すことで、大幅に給与が下がることを防げるでしょう。
出典:政府統計の総合窓口e-Stat「賃金構造基本統計調査」
今までの価値観と異なる働き方になる
看護師がキャリアチェンジをおこなうときのデメリットの一つに、今までの価値観と異なる働き方になる場合が挙げられます。
なぜなら、一般企業の価値観は、成果主義に基づく働き方となるからです。
看護師の場合は、患者のために専門性を発揮する働き方をしています。しかし、一般企業の場合は、自社の利益が優先されるため、クライアントのために自社が損失することは避けなくてはいけません。
今までが「患者のために」という価値観のもと働いていた看護師とは別の価値観となるため、違和感を感じたり、クライアントのためにならないとモヤモヤしたりすることもあり得ます。

一般企業にキャリアチェンジする場合は、今までと価値観が異なることを覚えておきましょう。
あなたが、利益追求ができる思考を持っているのならば遠慮はいりません。しっかりと企業の価値観にそった働き方で結果を出してください。
看護師に復職するとき知識不足になる
看護師がキャリアチェンジをする場合のデメリットの一つに看護師に復帰をしたときに知識不足になることが考えられます。
なぜなら、医療現場の常識や技術の発展は日々進化しているからです。
例えば、「キャリアチェンジをしてみて、うまくいかなかったら看護師に戻ればいいや」と考えている人もいるでしょう。

転職市場からみても、資格を持っている看護師は復帰できる可能性は高いです。
しかし、医療現場の発展スピードは知っての通り、とても早いものがあります。
特にAIが発達している現代では、2年、3年後の復帰になると医療技術や機器の使い方なども変更していることが予想されます。
もし、看護師に復帰する可能性がある場合は、医療業界へのキャリアチェンジがおすすめです。医療技術の発展などの情報も手に入れやすいため、復帰後のイメージもしやすくなりますよ。
看護師からキャリアチェンジをした人の体験談
ここでは、実際に看護師からキャリアチェンジをした人の体験談を紹介します。
転職での葛藤や看護師と比較した働き方などリアルな内容となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
看護師からIT企業の営業へキャリアチェンジ
IT企業へ転職
私は看護師として病棟で5年間働いていました。病気になり体力が落ちてしまい、このままずっと看護師を続けていくべきなのか?」と自分に問いかけるようになりました。体調を崩したことがきっかけで、初めて看護師以外のキャリアを真剣に考え始めたのです。
転職を考えたとき、自分が利用していたITシステム系の営業に魅力を感じました。看護師時代は私自身が現場でそのシステムを利用する側でした。そのため、病院の運用課題やシステムのメリットを理解しており、営業として医療機関に提案する際に強みになると考えました。
とはいえ、転職活動中は不安だらけでした。看護師以外の業界を知らない私にとって、営業職がどんなものなのか想像がつきませんでした。
現在、私は医療系システムを扱う企業の営業として働いています。営業職も大変ですが、看護師時代の経験を活かせる場面は多く、特に現場の課題を知っているからこその提案ができていると感じています。今は「思い切って転職して良かった」と心から思います。
出典:note
看護師から看護学校勤務へキャリアチェンジ
看護学校へ転職
クリニック系は書類選考もいれるとたぶん7件ほど、見事に全部落ちましたが、やっぱり自分が熱意を持って志望動機を話せるところじゃないとダメだっていうことがよくわかりました。
娘がいるし、生活もあるから、やりたいだけでは無理。お金や時間など、条件も大切にしたい。いろんなことのバランスって本当に難しいですよね。
看護学校に内定頂いた2校。
1つ目は面接や学校の雰囲気が気に入って、しかも思っていたより年収も高くて、もうここに決めようと思っていたのですが、2つ目の学校の方が年収が大幅に高くて、もうほとんど心は決めていたのに、ものすごく揺れました。さすがに即決できず、タイムリミットぎりぎりまで悩んで悩んだ結果、2つ目の学校に決めました!
めちゃめちゃ悩みましたが、この決断でまちがいなかったと思える新生活にしていきたいと思ってます。4月から無職の可能性あると思い始めてたので、ひとまず安心しました。
出典:note
キャリアチェンジしたい看護師におすすめの相談先
本パートでは、キャリアチェンジしたい看護師におすすめの相談先を2つ紹介します。
看護師特化の転職エージェント
看護師のサポートに特化した転職エージェントを利用することで、看護師として働くあなたにマッチしたサポートを受けることができます。
看護師特化の転職エージェントは、看護師向けの求人や看護師の転職支援実績が豊富です。
看護業界の知見があるキャリアアドバイザーのカウンセリングを受けることで、あなたに向いている仕事や職場にはどのようなものがあるか提案してもらうことができます。
また、忙しい看護師にとって働きながら転職活動をおこなうことには苦労が伴います。
転職エージェントのサポートを受けることで、スムーズな転職活動をおこなえるようになるでしょう。
関連記事
看護師特化の転職エージェントについては「看護師向けのキャリア相談先11選!悩み別でおすすめの相談先を紹介!」で詳しく解説しています。
看護師のサポート実績があるキャリアコーチング
「キャリアチェンジするべきか迷っている」「せっかくキャリアチェンジするなら自分に向いている仕事をしたい」
このように考えている人は、看護師のサポート実績があるキャリアコーチングへの相談がおすすめです。

キャリアコーチングは転職に限らずキャリア全般の悩みや課題を根本的に解決するために、キャリア知見豊富なキャリアコーチがマンツーマンでコーチングをおこなうサービスです。
キャリアコーチングでは以下のようなサポートを受けることができます。
キャリアコーチングで受けられるサポートの例
- あなたの強みや価値観を見つけるための自己分析
- 自己分析で見つけた強みや価値観を活かせる仕事や環境の言語化
- 転職する場合、企業選定のアドバイスや選考対策のサポート
キャリアコーチングに相談することで、「あなたがキャリアチェンジできる仕事にはどのようなものがあるのか」など看護師からのキャリアチェンジの選択肢を提案してもらったり、仕事内容を具体的に教えてもらえたりするので、転職後のあなたに姿をイメージできるようになります。
また、あなたのスキルをどのようにアピールすれば効果的なのかアドバイスをもらうことができるので、面接に自信をもって臨むことができ、選考の通過率を上げることができます。

ただし、キャリアコーチングは求人の紹介はおこなっていません。
キャリアチェンジをすることが明確になったら、転職エージェントとキャリアコーチングの併用がおすすめです。
関連記事
看護師におすすめのキャリアコーチングサービスは「看護師におすすめのキャリアコーチングを紹介!メリットや注意点も解説」の記事で紹介しています!
看護師からキャリアチェンジする時の3ステップ
「あなたが将来どのようになりたいか」をしっかりと明確にしておくことでキャリアチェンジが満足できます。
ここでは、満足度を高めるキャリアチェンジへの3ステップの紹介です。
もし、言語化が難しい場合は先ほど紹介した相談先を利用してみると良いですよ。
ステップ1:将来のありたい姿を言語化する
看護師からのキャリアチェンジを考える際、まずはあなたがキャリアチェンジしてどのようになりたいのかを具体的にイメージしてください。
例えば、将来どのように仕事をしていて、どのような暮らしを送っているのかを考えます。
なりたいと思う理想の姿が実現できるかどうかではなく、どのような人生があなたの理想なのかという視点で考えてください。

将来なりたい姿=ゴールが決まらなければ何をするべきなのかがわかりません。
ゴールを最初に設定することで、ゴールに辿り着くためには何をするべきなのか具体的にイメージできるようになるのです。
ステップ2:将来のありたい姿実現のために必要なスキルを見つける
あなたの将来の姿が明確になった後は、理想を実現させるために必要なスキルを見直してください。
例えば、あなたの理想が働く場所や時間に捉われない暮らしをしたい場合、現実的な選択肢としてリモートワークとなるでしょう。リモートで仕事をするにはPCスキルが必須です。
一方、将来なりたい姿が明確になってもそれを実現するために必要なスキルがわからなければ、いつまで経っても理想を実現することはできません。

もし、理想を実現するために必要なスキルがわからないと悩んでしまったら、ロールモデルを見つけることをおすすめします。
自分のお手本や理想となるローモデルを見つけることで、必要なスキルや経験を見つける参考にできるのです。
理想を実現するために必要なスキルを明確にして、スキルを習得できる仕事を見つけるステップへ繋げていきましょう。
ステップ3:必要なスキルを習得できる仕事を見つける
理想の実現のために必要なスキルが明確になったら、それを習得できる仕事を見つけることがキャリアチェンジを成功させる最後のステップです。

先ほどお伝えした例のように、働く場所や時間に捉われない暮らしするためにPCスキルを身に付けなければならない場合、医療系Webライターになるという方法があります。
医療系WebライターはPC1台あればどこでも作業ができます。しかし、働く場所や時間に捉われないことを前提とする場合、企業に所属するよりもフリーランスとして活動したほうが現実的です。
フリーランスとして活動する場合、PCスキルや医療の知識に加え、ビジネスマナーやプレゼンテーション力も必要になります。
将来はフリーランスの医療系Webライターとして活動することを目指しつつ、クリニカルスペシャリストやMRでビジネススキルを身に付けることも一つの方法です。

このようにキャリアの正解は一つではありません。もし、自分なりのキャリアの正解がわからず悩んでしまったら次で紹介するキャリアのプロに相談してください。
看護師からキャリアチェンジを成功させる効果的な方法
将来の自分について考えた後は、その目的に向かってキャリアチェンジを成功させましょう。
ここでは看護師がキャリアチェンジを成功させるための効果的な方法を紹介します。
実践することで、納得のいくキャリアチェンジができるだけでなく、強み活かしてやりがいのある仕事を見つけ、長く働くことができますよ。
自己分析を徹底する
看護師がキャリアチェンジする際に最も大切なことが、どれだけ徹底的に自己分析をおこなえるかどうかです。
キャリアチェンジを成功させるには、あなたの強みや価値観、やりがいを感じることを言語化しなければなりません。そのためには、過去を深掘りした徹底的な自己分析が必要です。
徹底的な自己分析をおこない、あなたの強みや価値観、やりがいを感じることを言語化することで、看護師以外でどのような業界・職種が向いているのかを明確にできます。
プロに相談しながらキャリアプランを作成する
看護師がキャリアチェンジをする際は、キャリアのプロに相談してキャリアプランを作成するべきです。
キャリアプランはキャリアの方向性を定めるために必要になります。キャリアプランがないと、キャリアの方向性が定まらず何を選んで何をすればよいのかがわからなくなるのです。
キャリアのプロに相談することで、看護師経験を活かしつつどのように市場価値を上げていけばいいのか方向性がはっきりとします。

キャリアは数値化できるものではなく、キャリアの正解もまた様々な形があるためこれといった指針がありません。
そのため、多くの看護師は「自分はこのままでも大丈夫だろうか」とキャリアチェンジするべきか不安になるのです。
ですが、キャリアプランを立てることでキャリアの方向性が定まるため、キャリアチェンジに対する不安が払拭できます。
キャリアの知見があるプロに相談すれば、あなたが理想とするキャリアを手に入れるためにはどのようなプランが最適か一緒に考えることが可能なのです。

キャリアのプロに相談することで、より納得感のある後悔しないキャリアプランを立てることができますよ。
自分の適性に合った職種や企業を選ぶ
看護師がキャリアチェンジする際は、自分の適性に合った職種や企業を選択してください。
適性のない企業を選んでしまうと、ミスマッチを感じてしまい短期離職をしてしまうリスクがあります。
短期離職は転職に不利に働くため、短期離職をしないに越したことはありません。
短期離職をしないためにも、あなたに適性のある仕事や環境はどのようなものなのか言語化し、その条件をクリアする企業を選ぶことが重要です。
看護師のキャリアチェンジならマジキャリ
「仕事のプレッシャー・ストレスから開放されたい!」「看護師の仕事は自分に向いているのだろうか?」
様々なきっかけによって看護師からのキャリアチェンジを考える人がいます。

キャリアチェンジをおこなうメリットとして、看護師の仕事だけでは身につかない様々なスキルが身に付いたり、やりたい仕事につながったりすることが挙げられます。
しかし、「キャリアチェンジをすることが自分にとって良いことなのだろうか?」と不安になる人も多いです。

安易にキャリアチェンジをしてしまうと、向いていない業界・職種に就いてしまったり、環境が自分に合わなかったりして転職のミスマッチにつながる可能性が高いです。

そのため、キャリアチェンジを考える際は、まずは自己分析から始め「自分の強みや価値観は何なのか」「それを活かせる業界や職種は何か」を言語化してください。
ただ、自己分析は自分で自分を分析する必要があるため、一人でおこなうと失敗するリスクが大きい作業です。

そこで、徹底的な自己分析を得意とするマジキャリをおすすめします。
マジキャリでは幼少期〜現在の出来事を振り返る徹底的な自己分析をおこなうので、表面上の強みではなく、原体験に基づいた強みの発見ができます。
そのため、あなたに向いてる仕事=強みを活かせる仕事や職場を見つけることができるのです。

マジキャリでは無料相談を実施しています。看護師からのキャリアチェンジを考えている人はぜひ相談してください。
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*22年4月〜22年10月の間に転職活動を行い5社以上に応募したお客様が対象です。

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この結果から、多くの看護師が仕事に不満を感じていることがわかります。