公務員から民間企業に転職した結果は「自分軸の明確さ」で決まる
公務員から民間企業に転職した結果、満足と後悔を分けるのは、転職前に「何のために転職するのか」を整理できていたかどうかです。
これまでたくさんの公務員の方のキャリアを支援する中で、民間企業へ転職して良かったと思えるかどうかを決めるのは、年収でも年齢でも転職先の業界でもないと感じています。
実際に、年収が上がっても後悔する方がいる一方で、年収が下がっても満足している方がいます。
【公務員から民間企業への転職】満足している人の体験談 6選
ここからは、弊社のキャリアコーチング「マジキャリ」で、公務員から民間企業への転職をサポートした方の中で、満足しているケースを紹介します。
※プライバシー保護のため個人を特定する情報は伏せていますが、年収・業界・年代などの属性は実例に基づいています。
ケース01|中央官庁→大手総合電機メーカー
プロフィール
- 転職前:中央官庁(環境系)/課長補佐/年収820万円/30代後半
- 転職後:大手総合電機メーカー/主任/年収850万円(+30万)
- 業界:公務員 → エネルギー・資源
- マジキャリでの転職活動期間:約2ヶ月(キャリアデザインコース35日)
とても話しやすく、心理的障壁を持つことなく率直に自分の考えや思いを伝えることができました。
毎回のセッションで目標を決めて取り組むことができ、思考が堂々巡りに陥らないように、考える軸を与えてもらえたのが大きかったです。
中央官庁の課長補佐から、大手総合電機メーカーへ転職した方の事例です。複数の内定先を比較した上で、最終的に主任ポジションでの転職を決定しました。
このケースから読み取れること
公務員として日々の業務をこなすなかで、自分がどんな強みを持ち、何を大事にして働いてきたかを言葉にする機会はほとんどありません。転職活動でつまずきやすいのもこの部分で、強みや優先したいことが整理できていないと、どの企業を選べばいいのかの判断基準が定まりません。
口コミからも、考える軸を整理したことが転職の手応えにつながったことが読み取れます。公務員から民間企業への転職では、応募先を探す前に自分の経験と優先したい条件を整理する工程を先に踏むことが、入社後のミスマッチを防ぐうえで重要です。
ケース02|市区町村→大手広告会社
プロフィール
- 転職前:市役所/一般事務職/年収400万円/20代後半
- 転職後:大手広告会社/マネジメントプランニング職/年収480万円(+80万)
- 業界:公務員 → 広告・出版・印刷
- マジキャリでの転職活動期間:約3ヶ月(自己実現コース75日)
幼少期からのことを振り返ったり、将来設計したり、それらを深堀りする作業は普段の生活ではなかなかできないので、出来てよかったと思います。
キャリアの棚卸しが矛盾のない志望動機や自己PRの作成につながったと思います。職務経歴書の作成、面接対策にも非常に有効でした。
市役所の一般事務職から、大手広告会社のマネジメントプランニング職へ転職した方の事例です。年収・職種ともに大きく変化し、クリエイティブ業界への転職を実現しました。
このケースから読み取れること
公務員の仕事には、段取りを組んで動く力、異なる立場の人をつないで合意まで持っていく力、期限を守りながら複数の仕事を回す力など、民間企業でも通用する経験が含まれています。ただし、これらは職歴をそのまま語るだけでは民間企業の採用担当に伝わりません。
自分の経験を振り返り、応募先の仕事に引きつけた言葉で語り直す作業が必要です。口コミにもあるように、公務員から民間企業への転職では、経験の棚卸しと言い換えの精度が重要です。
ケース03|都道府県(契約)→IT企業
プロフィール
- 転職前:県庁/契約職員(係員)/年収300万円/20代
- 転職後:IT企業/ITエンジニア(システム開発)/年収380万円(+80万)
- 業界:公務員 → IT・メディア
- 雇用形態:契約社員 → 正社員
- マジキャリでの転職活動期間:約3ヶ月(自己実現コース75日)
県庁の契約職員から、IT企業の正社員エンジニアへ転職した方の事例です。年収アップに加え、契約社員から正社員への雇用形態の転換も実現しました。
このケースから読み取れること
公務員から民間企業への転職を考えるとき、雇用の安定を求めているのか、自分のスキルが市場で通用するという手応えを求めているのか、なにを優先するかで選ぶべき環境が変わります。
現状への不満だけを動機にすると、転職後も同じ不満を繰り返しやすくなります。転職で何を得たいのかを先に整理したうえで動くことが、満足度の高い転職につながります。
ケース04|専門職(自衛官)→不動産業界
プロフィール
- 転職前:自衛隊/任期制自衛官(陸士)/年収350万円/20代
- 転職後:不動産会社/正社員(販売・接客)/年収400万円(+50万)
- 業界:公務員 → 不動産・建設
- マジキャリでの転職活動期間:約3ヶ月(自己実現コース75日)
就活に際しては数十社中数社の覚悟で臨みましたが、訓練や競技会等もあり計画より若干詰まってしまいました。日にちと時間がなかったにも関わらず内定をいただけたのも、的確な事前のアドバイスがあったからです。自己分析をコーチングで進めて、客観視も含めた気づきが得られたことが嬉しかったです。
任期制自衛官から、不動産会社の販売・接客職へ転職した方の事例です。職務内容を大きく転換しながら、年収アップも実現しました。
このケースから読み取れること
公務員から民間企業への転職では、得意なことだけでなく、どういう環境で力を発揮しやすいかも把握しておくと良いです。役割や指示が明確な環境で成果を出しやすいのか、自分で考えて動く余地がある環境のほうが力を発揮しやすいのか。この点を把握しておくと、転職先を選ぶ際の判断基準になります。
口コミにもあるように、自己分析を通じて自分を客観的に把握できると、転職先とマッチするかを判断する根拠が生まれます。逆に、肩書きや職歴だけを根拠に転職先を選ぶと、職場環境とのミスマッチが起きやすくなるので注意しましょう。
ケース05|政令市役所→IT企業
プロフィール
- 転職前:政令指定都市の市役所/一般事務/年収400万円/20代後半
- 転職後:IT企業/カスタマーサクセス/年収350万円(-50万)
- 業界:公務員 → IT・メディア
- マジキャリでの転職活動期間:約5ヶ月(安心転職コース150日)
転職活動のサポートだけでなく、現職での悩みなども聞いてもらえて良かったです。過去の振り返りから、思考や自分軸を再発見する機会になったのが最も印象的でした。また、面接対策では自分が気づきにくい癖を丁寧に指摘してもらえたのが良かったです。
政令指定都市の市役所から、IT企業のカスタマーサクセス職へ転職した方の事例です。年収は下がったものの、ご本人の満足度は高く、転職して良かったと回答しています。
このケースから読み取れること
公務員から民間企業への転職で年収が下がる選択をする場合、判断の根拠として持っておきたいのは、3〜5年後に自分のスキルがどれだけ市場で通用するかという視点です。転職直後の年収だけで比較すると判断を誤りやすく、成長できる環境かどうかを含めて評価することが重要です。
転職後の満足度は、条件の高低より、自分が優先したいことと仕事の中身が合致しているかどうかで決まる部分が大きいです。年収ダウンを受け入れてでも転職に満足できるのは、その合致が事前に確認できていたケースです。
ケース06|中央官庁若手→IT企業
プロフィール
- 転職前:中央官庁/役職なし(係員)/年収555万円/20代後半
- 転職後:大手人材グループのIT子会社/メンバー(企画・マーケ)/年収488万円(-67万)
- 業界:公務員 → IT・メディア
- マジキャリでの転職活動期間:約5ヶ月(安心転職コース150日)
毎回のセッションで転職経験や業界の知識をもとに意見やアドバイス、深掘りをかけてもらえたことが有意義でした。途中で業務多忙等により次回までの宿題に向き合えなくなった際にも、現状を受け止めてもらい、必要に応じてリフレッシュ期間を設けるなどの柔軟な対応をいただけたことで、内定受諾から退職まで完遂できました。
中央官庁の若手職員から、大手人材グループのIT子会社へ転職した方の事例です。年収は約67万円下がったものの、ご本人は転職に満足していると回答しています。
このケースから読み取れること
公務員から民間企業への転職は、条件だけで比べると不利に見える場面も多いですが、自分が優先したいことと転職先の実態が合致していれば、数字以上の満足感につながります。
逆に、この合致の確認が甘いまま転職すると、条件が良くても納得感が得られないことがあります。処遇・働き方・仕事の内容のうち、何を最も優先したいかを整理したうえで動けているかが、転職後の充実度を左右します。
【公務員から民間企業への転職】後悔している人の体験談 3選
ここからは、公務員から民間企業に転職した結果、後悔してしまったケースを紹介します。
ケース07|地方自治体→ベンチャー(ミスマッチ型)
地方自治体からベンチャー企業に転職して後悔している方の体験談を紹介します。成長意欲があることに加えて、業務内容や職場環境に納得がいかずに転職したケースです。
役所で働くアラサーが抱きがちな夢、なんだかわからないけどWEBの会社に転職をする!を叶えたのですが、入社初日からうっすら感じていたミスマッチの予感は薄まることはなく、日を経るごとに確信に変わるのみでした。
人間の悩みは人間関係のみとはよくいったもので、どんな会社でどんな業務内容でも、同僚と仲良くできそうになくて上司の人間性に疑問を感じるなら、辞めるしかないのかなと思っています。
引用:note
このケースから読み取れること
入社初日から違和感を覚えたという点から、転職先の実態を事前に十分に確認できていなかったことが読み取れます。業界のイメージや成長意欲だけを動機に転職先を選ぶと、職場の文化や人間関係との不一致が起きやすくなります。
公務員から民間企業への転職で職場とのミスマッチを防ぐには、どんな人と働きたいか、どんな環境で力を発揮できるかを事前に言葉にしておくこと良いです。
OB・OG訪問や面接での逆質問など、入社前に職場の実態に触れる機会を積極的に作ることで、入社後のギャップを減らすことができます。
ケース08|消防士→専門学校(風土ギャップ型)
消防士を20年続けた方が転職した体験談を紹介します。激務に加えて人間関係の問題もあるなかで、専門学校からヘッドハンティングを受けて転職したものの、職場の価値観との大きなギャップに直面したケースです。
救急隊員は、救急救命士という医療従事者に該当するのですが、その救急救命士の資格学科がある専門学校に、専任教員として誘われました。「民間企業は甘くない」は本当でした。
勤務先の朝礼では「合格率を高くしないと来年から生徒が来ないだろ!」「(利益が減るから)やる気のない生徒でも一人も辞めさせるな!」上記のような言葉が罵声を浴びせるように出てきます。
このようなやり取りを繰り返す毎日のなかで、非常にストレスを感じるようになり、最近はぜんぜん寝れなくなってしまったな…という状態になってしまって、体調を崩して休みがちになってしまったのです。
このケースから読み取れること
公務員から民間企業へ転職する際、職種や条件だけでなく、その会社が何を大事にしているかを確認することが重要です。公務員として培ってきた価値観と、転職先の組織が優先していることがずれていると、毎日の業務のなかで大きなストレスが積み重なります。
ヘッドハンティングや知人紹介での転職は選考のプロセスが短くなりやすく、組織の価値観を確かめる機会が十分に得られないまま入社することがあります。
声をかけてもらった状況であっても、複数回の面談や現場社員との対話など、組織の実態を確認する機会を自分で作ることが、こうしたギャップを防ぐうえで必要です。
ケース09|行き当たりばったり退職(準備不足型)
行き当たりばったりで転職して後悔している方の体験談を紹介します。
「後悔するかもしれないけど、人生を変えるために公務員を辞める」みたいなポスト見かけた。私も偉そうに言えないけど…悪いことは言わないので、行き当たりばったりで辞めるのだけは避けてほしい。次の進路が明確に決まってから辞めるべきかと。次の仕事が見つからなくて詰むとか全然ありえるよ…。
引用:X
このケースから読み取れること
転職先が決まらないまま退職すると、生活の不安と転職活動の判断が同時に重なり、冷静な企業選びが難しくなります。経済的な余裕がある状態でこそ、条件や価値観をしっかり確認したうえで転職先を選べます。
また、在職中に転職活動を行うことで、キャリアの継続性が保たれ、選考での説得力も維持できます。軸が定まらないまま退職後に動くと、焦りから目の前の内定を選びやすくなり、ミスマッチを繰り返すリスクが高まります。
公務員から民間企業への転職では、できるかぎり現職を続けながら準備を進めるようにしてください。
数字・データで見る公務員の転職動向
まずは公務員から民間企業への転職動向をデータから把握していきます。本パートでは、総務省「令和5年度地方公務員の退職状況等調査」の公開データと、弊社のキャリアコーチング「マジキャリ」で支援した方の転職動向を解説します。
公務員→民間転職の年収の変化傾向
公務員から民間企業へ転職した方を見ると、年収が上がる方もいれば下がる方もいます。「公務員から転職すると必ず年収が下がる」というイメージは事実とは異なります。中央官庁出身者や20代の若手では、年収を維持・向上できるケースも見られます。
注目したいのは、年収が下がった方の中にも転職に満足している方が多い点です。一般的に転職の成否は年収で語られがちですが、公務員からの転職では、年収アップが満足と直結するとも、年収ダウンが後悔と直結するとも限りません。
公務員からの転職者の多くは、「やりがい」「働き方の自由度」「キャリアの主体性」など、年収以外の価値を求めて転職を決めています。
純粋な年収アップを最優先に挙げる方は少数派ですね。
転職先業界の傾向
公務員からの転職先として、IT・メディア業界を選ぶ方が比較的多く見られます。IT業界が未経験者の受け入れに積極的なことと、公務員時代に培う情報整理力や調整力がカスタマーサクセスやプロジェクトマネジメントと相性が良いことが理由です。
その他には、人材、不動産、広告、エネルギーなど、対人折衝力や調整力を活かせる業界への転職事例が見られます。一方で、製造業や金融業への転職事例は少なめです。即戦力としての専門スキルを求める傾向が強く、公務員のジョブローテーション経験ではアピールしづらいためになります。
転職先業界の選定では、「未経験を受け入れる文化があるか」「公務員時代のポータブルスキルが評価される職種か」の2軸で検討するのがおすすめです。
公務員区分別の転職パターン
公務員と一口に言っても、中央官庁・都道府県・市区町村・専門職で転職パターンは異なります。
公務員区分別の転職パターン傾向
- 中央官庁:管理職層の相談が多く、年収を維持しながら大手民間企業への転職が成立しやすい。総合電機・コンサル・大手ITなどが転職先として挙がる。
- 都道府県:30代でのキャリアアップ転職を志す方が多い。人材業界やITベンチャーなどへの転職事例が見られる。
- 市区町村:一般事務職からの転身が中心。広告・IT・カスタマーサクセス職など、対人スキルを活かす職種への転職が多い。
- 専門職(自衛官・消防士など):体力や規律性を強みに、営業職や教育職への転身パターンが見られる。
区分によって評価されるスキルも転職可能な業界も異なるため、自分の区分・経験年数・職務内容に合わせて転職戦略を変える必要があります。
公務員の退職・転職の全国動向【総務省データ】
総務省のデータによれば、2020年から公務員の自己都合退職者は年々増加しており、3年連続で最多を更新しています。2023年の退職者数は8,545人となり、前年比で11.6%増加しました。
2022年度の退職者の年代別構成比を見ると、50代に次いで20代が多く、自己都合退職者のうち24%が20代という結果が出ています。
マジキャリで相談を受ける公務員の退職理由としては、自分の強みを活かしたい、キャリアアップしたいという声が多くあります。
就職当時は安定を求めて公務員になったものの、成長実感ややりがいを感じられず、自分に向いている仕事に就きたいと考える方が、20代を中心に増えています。
公務員から民間企業に転職で「満足」「後悔」を分けるポイント
ここまで紹介した9ケースから、満足する方と後悔する方を分けた要因を整理していきます。
満足ケースの3タイプ
満足度の高いケース(ケース01〜06)を分析すると、以下の3タイプに分類できます。
公務員から民間企業への転職で「満足」したケース
- キャリアアップ型:中央官庁出身者が大手民間へ転職する。年収維持・向上を実現するか、年収より成長機会を取って満足する。
- やりがい追求型:業界・職種を転換し、能動的に働ける環境を選択する。
- 働き方優先型:雇用の安定や成長機会を優先し、年収より働き方を取る。
これらに共通するのは「転職の優先順位が明確で、内定先の条件と一致している」点です。
年収・やりがい・働き方のいずれを最優先にするかを事前に決めており、その軸で転職先を選んでいるため、転職後に細かな不満があったとしても、優先順位の高い項目が満たされて満足できる結果になります。
後悔ケースの3タイプ
一方、後悔を抱えたケース(ケース07〜09)を分析すると、以下の3タイプに分類できます。
公務員から民間企業への転職で「後悔」したケース
- 準備不足型:自己分析・企業研究が不十分なまま退職する。
- 風土ギャップ型:公務員時代の価値観と民間企業の文化が合わない。
- 受動的選択型:ヘッドハンティングや知人紹介に流されて転職先を決める。
これらに共通するのは「転職活動の途中で立ち止まって自己分析・企業研究をやり直すプロセスが不足していた」点です。
早く転職を決めたい焦りや、ヘッドハンティング・知人紹介などの機会の偶発性に流されて、本来必要な検証ステップを飛ばしてしまったのが共通点になります。
満足と後悔を分けたる3つのポイント
満足ケースと後悔ケースを比較すると、大まかに以下の3つのポイントが差分になっています。
満足と後悔を分ける3つのポイント
- 転職目的の言語化レベル:何を優先するかが明確に言語化されているか
- 強み・スキルの棚卸し精度:民間企業で評価される形に再定義できているか
- 企業・業界研究の深さ:イメージではなく一次情報で検証しているか
この3点は、1人での自己分析だけでは精度を上げるのが難しい領域になります。客観的な視点を持つ第三者と壁打ちすることで、転職後の満足度が大きく変わってきます。
マジキャリでは公務員からの転職支援実績が豊富で、キャリアの軸を明確にするコーチングを提供しています。
公務員から民間企業への転職を成功させるための方法
ここでは、公務員から民間企業への転職を成功させるための方法を3つ紹介していきます。
公務員から民間企業への転職を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
転職目的を明確にする
公務員から民間企業への転職を成功させるために、まずは転職の目的を明確にしましょう。
なぜなら、先述したように転職目的を明確にすることでミスマッチを防ぎ、自分に最適な転職先を選ぶことができるからです。
また、不満の正体を明らかにできるため、一時的な不満なのか、あるいは民間企業で解決できる不満なのかを確認し、転職すべきかの判断にも役立ちます。
具体的には、「どんな場面で」「何に対して」不満に思ったのかを言語化しましょう。
公務員へ就職する際の志望動機を思い返すことで、改めて公務員に求めていたことを明確にできます。
本当に求めていることを言語化して転職を成功させましょう。
自己分析によって強みとスキルを整理する
公務員から民間企業への転職を成功させるためには、自己分析によって強みとスキルを整理することが必要です。
これらが整理されていないと、せっかく転職しても評価されにくい環境で苦戦する可能性があります。民間企業は成果主義のため、評価されなければ年収や待遇は上がりにくく、やりたい仕事に携わる機会も減ってしまいます。
面接でも強みやスキルは聞かれますが、面接の回答を作るための言語化は表面的なものになりがちです。
転職後の定着・活躍を見据えた強みやスキルの言語化については、第三者に深掘りをしてもらったり、壁打ちしたりしてブラッシュアップするようにしましょう。
本当に自分が活躍できる環境の言語化や、キャリアプランの設計については、弊社が運営するキャリアコーチング「マジキャリ」をぜひご活用ください。(体験セッション実施中:60〜90分・無料)
企業・業界分析に取り組む
公務員から民間企業への転職を成功させるためには、企業・業界分析に取り組みましょう。
なぜなら先述したように、公務員と民間企業ではさまざまな点が異なり、入社後のギャップを感じやすいからです。
特に、自分の固定概念や世間体で企業を選ぶと、後悔する確率が高まります。
そのため、企業・業界分析をする際には一次情報を集めるようにしましょう。
一次情報とは、自分で直接集めた生の情報です。
入社後のギャップを減らすためには、実際に働いている人に直接話を聞きに行くことをおすすめします。
公務員から民間企業への転職で変わること
ここからは、公務員から民間企業に転職した時に起こる具体的な変化を整理します。
年収面の変化
公務員から民間企業への転職で、年収が上がる方も下がる方もいます。一律に下がるとは言えません。
ただし注意すべきは、表面年収だけでなく実質収入で比較する必要があることです。
公務員には、本給以外に地域手当・住居手当・扶養手当・期末勤勉手当(賞与)・退職金などの処遇があります。これらを含めた金額と民間企業の年収を比較することが大切になります。
働き方の変化
公務員から民間企業への転職で大きく変わるのは、働き方の柔軟さです。
リモートワークやフレックスタイム制度の導入率は、民間企業のほうが進んでいる傾向があります。
一方、評価制度は年功序列(公務員)から成果主義(民間)に変わります。若手のうちから実力で評価される反面、目標達成のプレッシャーも増えるため、向き不向きが分かれます。
キャリアの自由度の変化
公務員は数年ごとのジョブローテーションが基本ですが、民間企業では自分のキャリアを選択できる余地が大きくなります。
やりたい仕事を自分で選ぶ、専門性を深める、異動希望が通りやすいといった主体的なキャリア設計ができるのが大きなメリットです。
一方、自分でキャリアを切り拓く必要があるため、自由度が増える分、自己責任も増えます。
リスク・安定性の変化
公務員は財政基盤が安定しており、終身雇用が前提です。民間企業では、企業の業績や経営方針によってキャリアが左右される可能性があります。
ただし近年は、個人のスキル蓄積による別の安定という考え方が広がっています。1社に依存せず、市場価値の高いスキルを身につけることで転職可能性を高め、結果的に安定するキャリア観です。
組織依存の安定か、スキル依存の安定か、自分が求める安定の種類を選ぶ視点が必要になります。
公務員から民間企業への転職でよくある質問
Q. 公務員から民間転職、30代でも遅くない?
30代でも十分転職可能です。ケース01のように30代後半での中央官庁からの転職に成功した方もいます。
30代の公務員はマネジメント経験や専門性を持っており、20代より評価される面もあります。
ただし、20代に比べて未経験業界・未経験職種へのチャレンジは難しくなります。自分の経験を活かせる業界・職種に絞った戦略が必要です。
Q. 公務員から民間転職で年収は下がる?
年収が上がる方も下がる方もいます。必ず下がる、必ず上がるのどちらも誤りで、選ぶ業界・職種・企業によって結果は異なります。
中央官庁出身者は大手電機・コンサル・大手IT、市役所出身者は人材・広告・ITが、年収アップしやすい傾向にあります。
年収ダウンを覚悟する場合は、その代わりに何を得るか(成長機会・働き方・やりがい)を明確にすることが大切です。
Q. 公務員からの転職で有利な職種は?
IT・メディア業界への転職事例が比較的多く見られます。
具体的な職種としては、カスタマーサクセス・プロジェクトマネージャー・営業企画・事業企画など、対人折衝力と調整力を活かせる職種が成功率が高い傾向にあります。
逆に、即戦力の専門スキルを求める職種(エンジニア・コンサルタント・専門職)は、公務員時代にスキルを習得していない限り難度が上がります。
Q. 公務員から民間転職、退職のタイミングはいつ?
原則は転職先が決まってから退職するのが鉄則です。とりあえず辞めてから考えるのは、ケース09のような後悔につながります。
具体的なタイミングは、年度区切り(3月末退職)が多い傾向です。引き継ぎ期間を考慮し、内定承諾から退職まで3〜6ヶ月程度の余裕を見るのが現実的になります。
Q. 公務員辞めて転職、ベンチャーと大手どちらがいい?
公務員からの転職では、まず大手・中堅企業を検討するのがおすすめです。研修制度や評価制度が整っており、民間企業文化に適応しやすいためになります。
ベンチャー企業は成長スピードが速い反面、ケース07のように漠然とした憧れだけで選ぶとミスマッチで後悔するリスクが高くなります。
ベンチャーを選ぶ場合は、創業期・成長期・安定期のフェーズや組織文化を入念に調べることが必須です。
Q. 公務員からの転職で使うべき転職エージェントは?
公務員からの転職では、転職エージェントとキャリアコーチングを使い分けるのがおすすめです。
転職エージェントは求人紹介や選考サポートが主な役割です。一方、公務員から民間への転職は自己分析やキャリア軸の言葉化が成否を分けるため、キャリアコーチングの併用が効果的になります。
Q. 公務員から民間転職、家族にどう説明する?
公務員からの転職は、家族から反対を受けやすいテーマです。親に反対されている、配偶者の理解が得られないという悩みは多くあります。
説明のポイントは、感情論ではなくデータと計画で伝えることです。
転職後の年収見込み・キャリアパス・リスクと対策を整理した資料を用意し、感情的にならずに説明することで、理解を得やすくなります。
まとめ:公務員から民間企業への転職
本記事では、公務員から民間企業へ転職した実例をもとに、満足と後悔を分ける要因を解説してきました。
この記事で分かったこと
- 年収が上がる方も下がる人もいる。必ず下がるわけではない。
- 年収が下がっても、転職に満足する方は一定数いる。年収だけでは満足度は測れない。
- 満足と後悔を分けるのは、自分軸の明確さ。転職目的の言語化・自己分析・企業研究の精度が結果を決める。
公務員から民間企業に転職した結果はどうなるのかの答えは、自分軸を明確にできた方は満足し、曖昧なまま転職した方は後悔しやすいということです。
とはいえ、自己分析や企業研究を1人で進めるのは難しいこともあります。思い込みや視野の狭さで、大切なポイントを見落とすことがあるためです。
公務員からの転職は、一般的な転職とは違う難しさがあります。公務員のスキルを民間でも通用するスキルに翻訳し、民間企業のカルチャーに適応する準備を整える、この一連のプロセスを、専門家と一緒に進めることをおすすめします。
マジキャリでは、元採用人事やキャリアコンサルタントなどのプロのコーチが、自己分析から転職サポートまで一貫しておこないます。公務員からの転職を多数支援してきた実績があり、公務員特有の悩みに寄り添ったサポートが可能です。
少しでもキャリアに関する悩みがある方は、下のボタンから無料相談にお申し込みください。
「年収を上げたい」「人間関係から離れたい」「やりがいを感じたい」など転職理由は人それぞれですが、その理由を自分の言葉で具体化できているかどうかで、転職後の満足度は大きく変わります。
優先順位が曖昧なまま転職した方は、入社後に「思っていたのと違う」と感じやすくなる傾向がありますね。