仕事で何がしたいかわからない30代は、むしろ普通
仕事で何がしたいかわからない30代は、むしろ普通です。キャリアコーチング「マジキャリ」を運営するアクシス代表・末永雄大が実際に相談の現場で聞いてきた声でも、同じ悩みをよく聞きます。
20代のうちは「まだ模索中」で済みましたが、30代になって焦りが増して、一人で抱え込んでしまいます。
仕事で何がしたいかわからない30代が言葉にできなくなる理由は、シンプルです。
「やりたいことは自分の中を探せば見つかる」という思い込みのせいです。この前提そのものが、そもそも間違っています。
「自分には何の取り柄もない」「30代なのにキャリアがない」と感じている人も少なくありません。ですが、それは能力の欠如を意味しません。見つけ方の順番を間違えているだけです。
キャリアコーチングのマジキャリでは、「その人にとって何が理想の仕事・天職なのか」を見つけるお手伝いをしています。
プロのキャリアコーチが徹底的に個人に向き合って分析し、やりがいを感じて強みを発揮できる仕事へ辿り着くまで伴走します。
90分の初回面談も無料で、自己分析やキャリア相談を受けることができます。気になる人は気軽に相談へお越しください。
30代でやりたいことが見つからない、本当の理由
30代でやりたいことが見つからないと悩む人の多くは、頭の中だけで答えを探しています。でも、答えは頭を掘っても出てきません。順番が逆だからです。
まず、これまでの経験を一つずつ書き出し、人に話して整理してみる。自分では当たり前だと思っていたことが、あとで「自分はこれがやりたかった」と言葉になっていきます。
たとえば、キャリアコーチング「マジキャリ」を利用した34歳のY・Kさんは、最初「自分自身やりたいこともないですし、転職の軸も定まってない」状態でした。
ところが、これまでの経歴を振り返るワークを重ねるうちに、「自分では当たり前だと思っていたことが、他者から見ると強みになるんだ」と気づき、大事にしたいことを自分の言葉にできるようになりました。
参考
この事例の詳細は、マジキャリ公式note 卒業生インタビュー(34歳・複数内定の例)でご覧いただけます。
だから、今わからないのは当たり前です。まだ、言葉になる「前」にいるだけです。
末永が見てきた、相談に来る30代のリアル
キャリア相談の現場では、30代の実際の声が数多く聞かれます。
私がキャリア相談で30代の人とお話ししても、最初から「転職したい」と決めて来る人は少数です。
多くは「何がしたいか分からない、一度ちゃんと考えたい」という人です。しかも、ほとんどが働きながら動いている在職中の人です。
弊社マジキャリの相談実績でも、年収を急に下げられない事情を抱えている人がほとんどです。
大半が「まだ迷っている探索層」です。今いる場所は、特殊でも遅れてもいません。
何がしたいかわからない30代がまず3分でできること
何がしたいかわからない30代でも、頭で考え続けるだけでは答えは出ません。ここでは実際に手を動かして、書き出すところから始めます。
用意するのはメモだけです。スマホのメモでも、紙でもかまいません。所要時間は3分です。
これは「やりたいこと」を無理に探すワークではなく、「やりたくない」を外して、大事にしたいことを絞り込むためのワークです。今の自分に近いほうを選んでください。
何も思い浮かばない・自信がない人|二度とやりたくない働き方を3つ書く
何も思い浮かばない・自信がない人は、まず二度とやりたくない働き方を3つ書くことから始めます。
やりたいことより、やりたくないことのほうが、人ははっきり言えるからです。
「やりたいことなんて、何も浮かばない」という人でも、それで大丈夫です。「これは二度とごめんだ」という感覚なら、たとえば次のような形で出てきます。
二度とやりたくない働き方の例
- 数字だけを追われ続けるのは、もう嫌だ
- 自分で何も決められない、裁量のない働き方は嫌だ
- 誰の役に立っているのか実感できない仕事は嫌だ
3つ書けたら、それだけで大事にしたいことの半分は決まったようなものです。「これは外す」が決まれば、残りの範囲が見えてきます。
うっすら大事にしたいことがある人|ありたい姿から逆算して1つ書く
うっすら大事にしたいことがある人は、ありたい姿から逆算して1つ書きます。
「3年後、自分はどんな状態でいたいか」を先に決めると、そこから今やるべきことが逆算できるからです。
ポイントは、「何をするか(職種名)」ではなく、「どう在りたいか(状態)」で書くことです。たとえば、次のような形です。
ありたい姿の書き方の例
- 自分の判断で動ける状態でいたい
- 誰かの役に立っている実感を持って働きたい
- 学んだことがそのまま力になる環境にいたい
ありたい姿が1つ決まれば、「そこに近づくには、今の延長でいいのか」が見えてきます。これが、大事にしたいことの出発点になります。
完璧な答えはいらない|仮置きで動き出して、走りながら直す
3分ワークで書き出す「大事にしたいこと」に、完璧な答えはいりません。仮置きで動き出して、走りながら直していけば十分です。
「完璧な答えが出てから動く」という考え方は、時間が比較的あった20代までのもので、30代の現実には合っていないからです。
3分書いただけで、答えが完成することはありません。でも、何も書かなかった昨日より、大事にしたいことは確実に1つ絞れています。
書き出したものを見て「これで合っているのかな」と不安になるかもしれませんが、その不安はいったん横に置いて大丈夫です。あとは走りながら直していけば十分です。
「1人でやるのは難しそう……」もしそう感じたら、一度マジキャリの無料面談で、プロと一緒にキャリアを考えてみましょう。
面談ではコーチングを体験することができ、90分間徹底的に一人一人に向き合います。サービス利用の意思がなくても、無料面談を受けることは可能です。
何がしたいかわからない30代へ|やりたい仕事の見つけ方6ステップ
何がしたいかわからない30代が「やりたい仕事の見つけ方」を調べると、情報はたくさん出てきますが、項目が多すぎてどれから手をつければいいか分からなくなりがちです。
そこで、30代が迷わない順番で6ステップに整理しました。上から順にたどれば、大事にしたいことが少しずつ明確になっていきます。
最初の2ステップは、「二度とやりたくない働き方」や「ありたい姿」を、大事にしたいことに近づける工程です。前章の3分ワークで書いた人はその内容を、まだの人はここで思いつくものを使ってください。
①「二度とやりたくない働き方」を深掘りして大事にしたいことを絞る
「二度とやりたくない働き方」を1つ選び、なぜ嫌なのかを深掘りして大事にしたいことを絞ります。「なんとなく嫌」のままだと範囲を狭めすぎて、本当は合っている仕事まで切ってしまうからです。
たとえば「数字だけ追われるのが嫌」なら、嫌なのは数字そのものか、それとも「過程を見てもらえないこと」か。理由まで掘ると、本当に外すべきものが見えてきます。
その「二度とやりたくない働き方」に、「なぜ嫌なのか」を一言そえてみてください。それだけで、大事にしたいことを正確に絞れます。
②「3年後どう在りたいか」を「大事にしたいこと」に翻訳する
次にやるのは、「3年後どう在りたいか」というありたい姿を思い浮かべ、それを「大事にしたいこと」に翻訳することです。状態のままでは仕事選びに使えないため、具体的な要素に置き換える必要があるからです。
「自分の判断で動ける状態でいたい」なら、必要なのは裁量のある環境かもしれません。あるいは、その判断を任されるだけの専門性かもしれません。
そこで思い浮かべた「3年後どう在りたいか」から逆算し、そこに近づくために必要な要素を、仮でいいので言葉にします。完璧でなくてかまいません。次のステップで検証していきます。
③自己分析で強みを棚卸しし、大事にしたいことと重ねる
自己分析で強みを棚卸しし、大事にしたいことと重ねることも欠かせません。「やりたいこと」と「できること」が重なる場所が、最初に狙うべき現実的な範囲になるからです。
やり方はシンプルです。これまでの仕事で、人より早くできたこと、苦にならなかったこと、感謝されたことを書き出します。
ただ、自分の強みは自分では「当たり前」に見えて、価値だと気づけないことが多く、この限界については記事の後半でくわしく触れます。
実際の相談でも、自分の強みをうまく言えない人がほとんどです。家族や同僚に「私の強みって何だと思う?」と聞く他己分析を1つ挟むだけで、驚くほど言葉になります。
④大事にしたいことに合う業界・職種をリサーチして仮説を当てる
ここからは、大事にしたいことに合う業界・職種をリサーチして仮説を当てます。頭の中だけで考えていると、知っている職種の中でしか選べないからです。
調べ方は、社員インタビューの記事や動画、求人情報など、手元で読めるもので十分です。大事にしたいことと強みが重なったら、外の情報と突き合わせ、合いそうな業界・職種を実際に調べます。
たとえば「裁量を大事にしたい」なら専門職系、「対人の実感を大事にしたい」なら営業・支援系など、大事にしたいことから職種の系統を絞ると調べやすくなります。
ここでの目的は答えを出すことではなく、「自分の仮説は、現実とどれくらいズレているか」を当てにいくことです。
⑤適職診断ツールはたたき台として使い、鵜呑みにしない
適職診断ツールは、たたき台として使い、鵜呑みにしないことが大切です。
診断ツールは出発点には便利ですが、答えそのものにはなりません。一人ひとりのために作られた答えではなく、多くの人の平均的な傾向から向いていそうな仕事を提案しているだけだからです。
診断結果は「たたき台」として使ってください。出てきた職種を見て、「これはしっくりくる」「これは違う」と反応を見る。その反応のほうが、本音に近いはずです。
⑥それでも言葉にならないときは、第三者と壁打ちする
それでも言葉にならないときは、第三者と壁打ちすることが有効です。人は、自分の当たり前を価値だと気づけず、過去の経験も誰かに深く問われて初めて言葉になるからです。
何がしたいかわからない30代が一人でやってみても、それでも大事にしたいことが言葉にならない人はいます。それはごく自然なことで、むしろ一人で完璧にやり切れるほうが珍しいです。
ある程度自分でやってみたら、第三者と壁打ちしたほうが早く進みます。なぜ一人では限界があるのか、どんな相手と壁打ちすればいいのかは、記事の後半でくわしく解説します。
自己分析の具体的な進め方や、実際にやりたい仕事を見つけた人の考え方をもう少し詳しく知りたい人は、関連記事も参考にしてください。
本当にやりたかった仕事を見つけたい!年代別の考え方や見つけ方を解説
【誰でも簡単】自己分析のやり方を紹介!よくある失敗や注意点も解説
それでもどうしても言葉にならない詰まりが残ることもありますが、珍しいことではありません。一人で抱え込む前に、第三者と話しながら整理する方法もあります。
30代が仕事で何がしたいかわからなくなる原因
仕事で何がしたいかわからない30代は、そもそもなぜ急にそう感じるようになるのでしょうか。
これは能力や意志の問題ではありません。30代には、20代にはなかった固有の事情がいくつも重なります。原因がわかると、自分を責める必要がないことも見えてきます。
30代特有の4つのプレッシャー
20代の頃は身軽でした。失敗しても取り返せるし、扶養する家族もいない。だから「とりあえず動いてみる」がやりやすかったのです。
ところが30代に入ると、次の4つのプレッシャーが同時にのしかかってきます。
30代に効いてくる4つのプレッシャー
- 時間の有限性
年齢の壁を初めて肌で感じ、間違えられないと焦る。 - 降りられない事情
家族・ローン・子で、自由に探せる前提が崩れる。 - 一度試して効かなかった経験
20代で自己分析をやったのに言葉にできなかった。 - 会社のレールとのズレ
昇進すればマネジメントという道筋が本心と合わない。
動けないのは能力の問題ではありません。30代なら誰にでも起こる事情なので、責めるより「どう抱えたまま動くか」を考えましょう。
年収を下げず・配偶者にどう切り出すか|抱えたまま動く現実的な段取り
「動いたほうがいいのはわかる。でも、年収は下げられないし、家族にどう言えばいいかわからない」これが30代の本音だと思います。
弊社マジキャリの相談実績でも、相談に来る人の多くは在職中の正社員です。働きながら、生活を守りながら動いている人が大多数です。
つまり、抱えたまま動くのは特別なことではなく、むしろ普通のやり方です。無理のない段取りは、次の3つです。
生活を守りながら動く3つの段取り
- 辞めずに考えだけ先に始める
収入を止めず、まず大事にしたいことを書き出す。お金のリスクはゼロ。 - 配偶者には相談として切り出す
「転職する」でなく「一緒に整理したい」と打ち明ける。 - 年収はすぐ下げる前提で考えない
大事にしたいことが決まれば年収を保ったまま動ける選択肢も見える。
配偶者への切り出しで詰まる人は多いですが、「答えを出した」ではなく「一緒に考えたい」と伝えると話が進みやすくなります。
結婚・出産・育児でキャリアから離れた人も、ブランクで積み上げてきたものが消えたわけではないので、同じ悩みの延長で考えて大丈夫です。
仕事で何がしたいかわからない30代は手遅れ?年齢別にできること
「30代でこんな状態だと、もう手遅れなのでは」多くの人がいちばん怖がっているのはここだと思います。
結論から言うと、手遅れではありません。ただし、年齢によって打てる手が変わるのは事実です。今の自分に残っている手を知って打つことが大切です。
年齢別の難易度の表の正しい読み方|今動けば間に合う根拠
まず、転職市場の現実を見ておきます。年齢が上がるほど、未経験での転職は難しくなると一般に言われています。
実際、厚生労働省の雇用動向調査でも、転職入職率は若い年代ほど高く、年齢が上がると下がる傾向が見られます。求人が即戦力を求めるようになることも、未経験での転職を難しくする一因です。
年齢 |
未経験転職の難易度 |
市場で求められるもの |
|---|---|---|
30〜34歳 |
やや難しい |
業界・職種の経験。マネジメント経験があれば優遇 |
35〜37歳 |
難しい |
業界・職種の経験は前提。マネジメント経験も求められやすい |
38〜39歳 |
かなり難しい |
専門スキルとマネジメント経験が当たり前に求められる |
この表を見て「やっぱり手遅れだ」と感じるかもしれません。でも、読み方が逆です。
この表が言っているのは「もう無理」ではなく未経験で動けるなら、年齢が若いうちほど打てる手が多いということです。難しくなるのはこの先で、今ではありません。一年後より今がいちばん動きやすい。
30代前半|未経験の選択肢がまだ一部残る
30代前半なら、未経験の職種に移れる選択肢がまだ一部残っています。ポイントは、完全にゼロからの未経験ではなく、これまでの経験が少しでも活きる範囲を狙うことです。
経験をつなげる例
- 営業で培った提案力を、マーケティングへ
- 現場経験を、企画へ
「未経験だから無理」と決めつける前に、自分の経験がどこまで隣に通用するかを確かめてみましょう。
ライフサイエンス研究を6年続けたのち細胞培養士として働いていた31歳のA.Oさんも、転職活動の中で「自分が何をしたいのか、どうなりたいのか」がないことに気づき、活動が難航していました。
強み(苦にならないこと)を整理した結果、専門知見を活かせるメディカル系コンサルへ、未経験のまま転職を実現しています。
参考
この事例の詳細は、マジキャリ公式note 卒業生インタビュー(31歳・メディカル系コンサルへ未経験転職の例)でご覧いただけます。
30代後半|隣接移動と現職での役割再設計が現実解
30代後半になると、まったくの未経験への大きな転換は現実的でなくなってきます。でも、これは「打つ手がない」という意味ではありません。打てる手の中身が変わるだけです。
30代後半の現実的な打てる手は、主に2つです。下に整理しました。
30代後半に残された2つの打てる手
- 隣接移動
今の業界・職種の知識を活かせる「隣」へ移る動き方 - 現職での役割再設計
転職せず今の会社で担当や役割を変えていく
とくに2つ目の「現職での役割再設計」は、見落とされがちな選択肢です。
30代後半の人に、無理に未経験の転職をすすめることはしません。むしろ、今の会社で役割を組み直したほうが、ご本人のやりたいことに近づけるケースは多いです。
転職するかしないかではなく、「どうすれば自分のやりたいに近づけるか」で考えるのが、この年代の正しい手の選び方です。
年齢で打てる手が変わるのは事実ですが、どの年代にも必ず手は残っています。手遅れなのではなく、打てる手が変わるだけ。今の自分に合った一手を選べば、まだ十分間に合います。
無料面談でも、このようなお悩みに対応しています。ちょっとでも相談したい人、気になる人はぜひ無料面談へお越しください。
年齢別にもっと具体的な進め方を知りたい人は、関連記事も参考にしてください。
何がしたいかわからない30代のNG行動と転職リスク
何がしたいかわからない30代が最後に避けたい動き方を確認しておきます。焦ると、つい逆効果な行動を取ってしまいがちです。なぜ損なのかがわかれば、回り道をせずに済みます。
何がしたいかわからないまま転職を急ぐと、次のような損をしやすくなります。下にまとめました。
焦って動くと起きやすい3つの損
- 転職活動が長引く
大事にしたいことがないまま求人を見ても合うか判断できず決まらない - 条件だけで選び悩みに逆戻り
給与に釣られて決めると入社後にまた振り出しに戻る - 早期離職で次が不利になる
納得しないまま辞めると次でまた辞めると見られる
どれも、大事にしたいことが定まらないうちに動いた結果として起きます。だからこそ、動く順番が大事です。
在職中に動く|働きながら仮置きで試すのが30代の基本
いちばん避けたいのは、辞めてから探すことです。退職してから転職活動を始めると、収入が止まります。
すると焦りが生まれ、合うかどうかわからない会社に飛びついてしまいがちです。これでは、同じ悩みを繰り返すループに入りかねません。
30代の基本は、在職中に動くことです。弊社マジキャリの相談実績(N=3,236・2026年6月時点)でも、相談に来る人の約7割(68%)が在職中の正社員です。
収入を守ったまま、大事にしたいことをもとに小さく試し、走りながら直していく。これが、生活を抱えた30代にいちばん現実的で安全なやり方です。
在職中に相談を始めた人は、実際に落ち着いて動けています。辞める前に「まず考えるだけ」から始めても、何も失うものはありません。
辞めるのは、行き先と大事にしたいことが定まってから。順番を間違えなければ、リスクはぐっと下がります。
「とりあえず資格」の前に立ち止まる
何がしたいかわからないとき、つい「とりあえず資格でも取ろうか」と考えがちです。でも、その前に一度立ち止まってください。
資格の勉強には、多くの時間とお金がかかります。それなのに、大事にしたいことが決まらないまま取った資格は、活きないことが多いのです。
判断の基準はシンプルです。3分ワークで書き出した大事にしたいことに照らして、必要なら取る、つながらないなら今は保留する。それだけで、貴重な時間を無駄にせずに済みます。
資格は手段であって、目的ではありません。大事にしたいことを決めてから、それに合うものを選ぶ。この順番を守るだけで、遠回りを避けられます。
30代の自己分析は一人だと限界がある|第三者の壁打ちが効く理由
何がしたいかわからない30代の中には、NG行動を避け年齢別の打てる手を知っても、それでも一人では詰まってしまう人がいます。ここからは、そうした人に向けた話です。
3分ワークや6ステップを、まず一人でやってみてください。それだけで大事にしたいことが言葉になり、自分で動き出せる人もたくさんいます。ただ、こういう声も多いはずです。
やりたくないことは書けた。大事にしたいことも置いてみた。でも、それを口に出すと「本当にこれでいいのか」が分からなくなる。
一人でやり切ったのに言葉にならない。これは、自己分析が足りないからではありません。一人では言語化しにくい、という構造的な理由があります。
弊社マジキャリの面談前アンケート(n=169・2026年6月時点)では、約7割(72%)が今のやり方では限界を感じていると答えています。一人で頑張った先で詰まるのは、めずらしいことではないのです。
言葉にできないのは“自己分析不足”ではない
一人だと言葉にしにくい理由は、大きく2つあります。
一人だと言葉にしにくい2つの理由
- 自分の「当たり前」に自分では気づけない
当たり前にやれることは自分では特別に見えず、棚卸ししても素通りしてしまう。他人から見ると強みだった、はよくある。 - 過去は第三者に深掘りされて初めて言葉になる
「なぜ好きだったか」は一人では掘り下げにくく、第三者に問われて初めて言葉になる。
参考:マジキャリ公式note 卒業生のリアルな体験記(一覧)
自己分析ツール・適職診断を試して空振りした人へ
すでに適職診断や自己分析ツールを試した人もいると思います。「やってみたけど、結局しっくりこなかった」その感覚は正しいです。
ツールや診断は、たくさんの人のデータから「自分に近いタイプの平均的な答え」を返すものです。たたき台としては優秀ですが、限界もあります。下にまとめました。
ツール・診断の2つの限界
- 他人がつくった基準に当てはめる
大事にしている価値観をゼロから言葉にはしてくれない - 固有の経験を拾えない
何に時間を忘れ何に怒ったかまでは選択式では出ない
だから、診断で空振りしても落ち込まなくて大丈夫です。診断が効かなかったのは、自分が特殊だからではなく、診断はそこまでしか担えない道具だからです。
ツールで止まった人が次にやることは、もう一度別のツールを探すことではありません。自分固有の過去を、一緒に掘り下げてくれる相手と話すことです。
仕事で何がしたいかわからない30代の相談先|タイプ別の選び方
仕事で何がしたいかわからない30代が「誰かと話したほうがいい」と思っても、相談先はいくつもあります。ここで大事なのは、自分が今どこまで進んでいるかで、相談先が変わるということです。
大事にしたいこと探しはコーチング・求人探しはエージェント|役割の違い
まず、よく混同されがちな2つの違いを整理します。どちらが良い・悪いではなく、得意な役割が違うだけです。
項目 |
転職エージェント |
キャリアコーチング |
|---|---|---|
主な役割 |
求人の紹介と、応募・選考のサポート |
自己分析から、ありたい姿の言語化と実行までの伴走 |
向いている人 |
「やりたいこと」がすでに決まっている人 |
「何がしたいか」がまだ言葉になっていない人 |
費用 |
無料(採用企業が費用を負担) |
有料(個人が支払う) |
転職エージェントは求人紹介が中心のため、大事にしたいことがはっきりしている人には心強い一方、「やりたいことが分からない」まま相談すると紹介された求人の前で迷子になりやすい面があります。
一方キャリアコーチングは、転職を前提とせず「自分が大事にしたいことを言葉にする」ところから一緒に進めるサービスです。
まず大事にしたいことを整理するならコーチング、それが決まって求人を探すならエージェントです。まだ決まらないうちに動きたい人のために、マジキャリのようなキャリアコーチングは無料相談から使えます。
各社の特徴や料金をもっと広く比べたい人は、関連記事も参考にしてください。
どのタイプに近い?
最後に、今どのタイプかで「次にやること」を分けます。正直に言うと、3タイプのうち2つは、わざわざ相談に来なくて大丈夫なタイプです。
どのタイプに近い?
- タイプA 自分で動き出せそう
相談は不要。そのまま進めばOK - タイプB 現職で役割を作り直す
転職しない選択も正解 - タイプC 一人では言葉にならない
第三者と壁打ちが必要
タイプAは、やりたくないことを外して大事にしたいことが見えてきて、調べたい業界・職種もすでにある状態です。相談は要りません。求人を見られる状態になったらエージェントで十分です。
タイプBは、現職に残って役割を作り直すのが現実的な人です。部署異動や社内公募で本心とのズレが埋まるなら、無理に外へ出る必要はありません。それが正解です。
タイプCは、一人でやり切っても言葉にならない人です。このタイプにだけ「第三者と壁打ちする」ことをおすすめします。
ここからは、マジキャリの出番です。一緒に自己分析をしながら、ありたい姿を言葉にしていきましょう。
今わからないのは正常です。完璧な答えを待たず、まずメモに「二度とやりたくない働き方」を3つ書く。その3分から始めてください。
仕事で何がしたいかわからない30代によくある質問
最後に、30代から「何がしたいかわからない」と検索した人が気になりやすい疑問を、まとめて整理しておきます。
30代によくある転職理由とは?
30代によくある転職理由は、待遇や職場環境への不満です。dodaの調査による上位10位を下にまとめました。
順位 |
30代の転職理由 |
|---|---|
1位 |
給与が低い・昇給が見込めない |
2位 |
労働時間への不満(残業・休日出勤) |
3位 |
人間関係 |
4位 |
社内の雰囲気 |
5位 |
昇進・キャリアアップが望めない |
6位 |
肉体的・精神的につらい |
7位 |
会社の評価方法への不満 |
8位 |
業界・会社の先行きが不安 |
9位 |
尊敬できる人がいない |
10位 |
ハラスメント(セクハラ・パワハラ・マタハラなど) |
出典:doda「転職理由ランキング【最新版】 みんなの本音を調査!」
不満の裏には「本当に大事にしたいこと」が隠れています。「なぜ嫌か」を一段掘ると、それがヒントになります。
やりたいことがない30代はどうすればいいですか?
やりたいことがない30代がすべきことは、頭の中で探すのをやめてまず動くことです。やりたいことは考えて見つかるものではなく、やりたくないことを外しながら仮に動いた結果、あとから言葉になるものだからです。
この記事で紹介した3分ワーク(二度とやりたくない働き方を3つ書く)から始めれば十分です。完璧な答えは要りません。
仕事が見つからない30代は、どうしたらよいですか?
仕事が見つからない30代は、実際に求人が無いのではなく、何を大事にして探せばいいかが定まっていないケースが多いです。
それが無いまま求人を見ると、どれもピンとこなかったり、逆にどれでも良く見えたりします。
まず求人を探す前に、やりたくないことを外して、大事にしたいことを1つ決める。そのうえで求人を見ると、探しやすさが変わります。
30代でやっておけばよかったことは?
30代でやっておいたほうがよいことは、キャリアの見直しを先延ばしにしないことです。結婚・出産・住宅購入など前提が変わるライフイベントが重なりやすい年代のため、多くの人が振り返ってそう感じています。
ありたい姿をざっくり描き、続けられた経験を棚卸しする。完璧でなくていいので、まず一つだけ手をつけることが大切です。
わからないまま転職して大丈夫?
わからないまま転職するのは、おすすめしません。大事にしたいことが決まらないまま転職すると目先の条件に引っ張られ、同じ悩みを繰り返しやすいからです。
ただ、完璧な答えは不要です。やりたくないことを外して見つけた「大事にしたいこと」が一つあれば十分で、在職中に走りながら直せば大丈夫です。
30代から未経験は無理?
30代から未経験への転職は、無理ではありませんが、年齢が上がるほど選択肢が狭まるのが現実です。
ねらい目は、異業種に飛ぶのではなく、同じ職種のまま業界を変えたり、同じ業界で職種を少しずらしたりして、経験を活かせる範囲へ移ることです。
低ストレスな職業ランキングは?
低ストレスな職業ランキングは、何にストレスを感じるかが人によって違うため、そのまま当てはめても自分に合わないことがあります。
厚生労働省の調査でも、強いストレスの内容は「仕事の量」36.3%、「仕事の失敗・責任の発生等」35.9%、「対人関係」26.2%などに分かれており、原因は一つに絞れません。
この記事の6ステップで、自分が何にストレスを感じ何が苦にならないかを整理したうえで、業界・職種をリサーチする方が、ランキングだけを見るより自分に合った答えに近づきます。
正直、仕事で何がしたいのかわからないんです……